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Vol.30 頓宮裕真[岡山理大付高・捕手]
豊富な練習量で大変身を司令塔遂げた個性派

 

岡山理大付。春4回、夏5回の甲子園出場実績を誇る強豪だが、最近の傾向を見ると、卒業生の活躍が目立つ。
亜大を経て今季、広島入団した九里亜蓮をはじめ、昨年、大学日本代表入りした亜大・藤岡裕大(3年)、今夏に初メンバー入りの国学院大・柴田竜拓(同)らは、高校3年間の「育成」が地盤にある。
今年も大型捕手が、同校を巣立とうとしている。


プロスカウトも認める二塁送球1.89秒の強肩

 好捕手がそろう今年の高校3年生の中でも、トップクラスの能力を誇る。まだ未完を感じさせる点も魅力で2年後、3年後に目を向けたとき、さらにこの男の価値が伝わってくる。

 目標とする捕手に2人の名を挙げる。1人は城島健司(元マリナーズほか)、もう1人は嶋基宏(現東北楽天)。城島は野球少年だったころからのあこがれで、堂々たる体格に強肩強打のスタイルは、見る者の頭にもまず浮かばせるトップモデルだろう。夏の大会前の時点で高校通算本塁打数は20本台と際立つものではないが、体の力、スイングの強さがある。

「この先技術が備わってくれば逆方向に放り込める力がある」と早川宣広監督は期待を込める。打力とともに目を引くのはプロスカウト計測で二塁送球1.89秒を記録したスローイングだ。指にしっかりかかり、放たれていく球には威嚇的な強さがあり、先々の世界でも十分売りになる武器だ。

▲181センチ89キロと立派な体格。中身の濃いメニューを地道に消化し、プロから注目される存在となっている



大きく伸ばしてくれる指導に惹かれて入学

 最後の夏を前に、本人の意識が最も向いているのはリード面。昨秋、楽天と巨人の日本シリーズを早川監督の発案でチームメートと共に寮で観戦。嶋のリードに見入った・・・

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