中学時代は15歳以下の日本代表を経験。横浜高の151キロ右腕・藤平尚真、常総学院高で2年連続でのセンバツ出場が有力視される左腕・鈴木昭汰らのボールを受けてきた実績がある。高校でも1年夏から四番。「打てる捕手」として注目を浴びている石原彪。 取材・文=岡本朋祐、写真=太田裕史 2年秋から主将となり、まさしくチームをけん引する立場となった。四番・捕手と託された役割が多いが、こなしていけるだけの器がある
ライバルを倒しての甲子園出場に価値観
捕手は専門職だ。各球団とも育成には頭を抱え、毎年のドラフト候補を見ても、スケールの大きなキャッチャーというのはなかなか出現しない。13年開催のドラフトでは「10年に一人」と言われた埼玉
西武・
森友哉(大阪桐蔭高)も、昨年までの2年間はまず、打者としての評価を高めた。一人前になるまでには時間を要するが、16年の対象選手で“捕手らしい捕手”がいる。171センチ87キロと、まさしくキャッチャー体型の石原彪だ。
小学校時代から捕手一筋。向島ベースボールクラブでは早くから世界舞台を経験し、中学時代も日の丸を背負い、U-15日本代表で活躍した。
「最初は外野をやっていたんですけど、強肩を買われて、捕手に転向しました。投手の良い部分を引き出したり、ゲームを動かすことができるキャッチャーには、やりがいがあります。あこがれの存在は、打って守れて、いつも元気な西武・森さんです。いま、監督から求められているのは、視野を広く、周りを見ること。スキのない選手を目指しています」
京都府内、外から多くの誘いがあったが、松山商高、亜大で捕手だった太田弘昭監督の指導力を慕い、京都翔英高へ進学している。同校は13年春のセンバツに春夏通じて初出場。龍谷大平安高、福知山成美高、立命館宇治高ら私学強豪の輪に入る新興勢力だ。
「京都の高校野球は歴史と伝統、そして実績がある『平安、平安』と言われる。自分としては、そんなライバルを倒して甲子園へ出場することに意味があると思ったんです」
中学3年時は171センチ70キロ。引退後に体重が一気に増えて、高校入学時には78キロ。「中学生の体でした(苦笑)。マイブームが熱い風呂の中で、氷をタップリ入れたコップに炭酸を入れて飲んで、ノドを刺激すること」と言うほどの炭酸好き。しかし、京都翔英高の猛練習により、すぐ65キロへ減量。ここから“高校生の体づくり”に着手した石原は・・・
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