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ドラフト逸材クローズアップ

岩見雅紀(慶大・外野手) 規格外の飛距離を誇る巨漢アーチスト

 

2017年が明け、ドラフト戦線もいよいよ本格化。春のシーズンインを前にして、鍛錬を重ねている有力選手を取り上げる。第1回は神宮で貫録十分の本塁打を放っている「陸の王者・慶應」の四番岩見雅紀だ。
取材・文=岡本朋祐、写真=BBM

187センチ110キロと堂々とした体格で、高校時代には柔道部からスカウトされた逸話も持つ。勝負から離れれば、周囲を和ませる癒し系のキャラクターでもある


安全面を考慮しフリー打撃に制約


 かつて阪急ブレーブスの超強力助っ人として活躍した「ブーマー」の名前が、久しぶりに出てきた。2017年で就任3年目を迎える慶大・大久保秀昭監督の大学在学当時、阪急が日吉グラウンドで練習したことがある。プロアマ規定があり、フェンス外から見学。フリー打撃では、ブラウン管を通じて見た西宮球場での打球と同じ弾道に驚愕した。打った瞬間、それと分かる、豪快な場外弾の連発だったという。

「ドキッとします!」

 昨秋のリーグ戦終盤、指揮官は打撃ケージの後ろに立つと、約25年前の記憶がよみがえってきた。大飛球の主は岩見雅紀。大久保監督は117メートルある中堅バックスクリーン後方の駐車場に愛車を置いていたが、それでは打球が当たる恐れがあり、合宿所の玄関前へ移動している。

 また、昨秋には左中間後方に保育園が開園。左翼97メートルのネットも軽々と越えてしまうため、園児の安全面を考慮し、岩見には“制限”が入っている。まさしく“フリー”で打つことができるのは、登園時間前の朝6時から8時まで。実際の打撃練習では打席の位置を通常より5メートル〜10メートル下げ、3カ所ある打撃ケージの左サイドで打つ際は「引っ張り禁止」。同秋の立大2回戦では外のスライダーをたたくと、ライナー性で右翼フェンスオーバー。自身初となる逆方向への本塁打を放っており、練習の成果を披露している。

 187センチ110キロ。昨春のリーグ戦では・・・

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