投手とはコントロールが生命線である。この課題を克服し、最終学年で一気に花を咲かせようとしているのが、三重に潜む143キロ右腕だ。この自己最速も“参考記録”であり、この春の活躍に期待だ。 取材・文=大平明、写真=佐藤真一 187センチの長身だが器用なタイプで、バント処理やけん制などもそつなくこなす。目指すは2007年以来の夏の甲子園出場だ
指揮官が惚れ込む「素材の良さ」
187センチのオーバースローから投げ下ろす、角度の付いた直球は最速143キロ。タテ、横のスライダーなど多彩な変化球も自在に操る期待の大型右腕が
宮原大樹だ。
「真っすぐが決まったときは、バッターが振り遅れるか当たってもファウルになるので自信を持って投げています。変化球も得意で、決め球に使えるスライダー。落差がありカウントが取れるカーブ。そして、スプリットはここぞという場面で使えるように精度を上げています」
そんな宮原の素材の良さには、指導にあたる村田治樹監督も惚れ込んでいる。「身体能力というか、もともと、持っている芯の力は群を抜いていると感じています。まだまだピッチングのコツはつかめていませんが、1試合に何球かは目を見張るようなボールを投げますし、バッティングでも詰まった当たりがセンターの頭上を越えてフェンスに直撃したことがありました。そして、感性が非常に良く、見よう見まねでやった動きをすぐに取り入れることができるので、バント処理で三塁に送球するプレーなどはとても上手にこなします。体は大きいですが、器用さもあわせ持っている選手ですね」
昨春の三重県大会3回戦(対三重高)では本人も・・・
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