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原澤健人(SUBARU・内野手) 大型三塁手が兼ね備える規格外の飛距離

 

昨年10月、社会人選手ながら侍ジャパンU-23代表に名を連ねて、プロ選手とともに世界一を目指して戦った。国際舞台で得た経験値が代え難い財産であり、勝負の入社2年目にすべてを生かしていく。
取材・文=大平明

オーストラリア人の父親を持っており、恵まれた体格から生み出されるパワーは規格外だ/写真=井田新輔


 183センチ97キロの立派な体格に裏付けられたパワフルな打撃で、右打ちの長距離砲として注目されている。高校までラグビーをやっていたというオーストラリア人の父親から受け継いだ体は「年々、自然と大きくなっていて、ウエート・トレーニングをやり過ぎると筋肉が付き過ぎて、動きが鈍くなってしまうんです。だから、あえてチームメートよりも量を抑えるようにしています」と、まさに規格外だ。当然、遠くへ飛ばす能力は前橋工高でプレーしていた高校時代から並外れており、才能が一気に開花したのは3年夏の群馬大会。明和県央高との初戦、続く高崎東高との2試合で、推定140メートルの場外弾を含む計3本塁打の大爆発。準々決勝では健大高崎高が長打力を警戒し、外野を4人で守る異例のシフトを敷いたが、そのエピソードも原澤のすごさをさらに際立たせたと言えるだろう。

 東洋大では2、3年時に苦しんだものの、4年秋に復調。リーグ終盤にDHで先発出場の機会を得ると、国学院大・山岡就也と諸見里俊の両左腕からホームランを放つなどサウスポーに強さを見せ、チームの優勝に貢献。明治神宮大会でも富士大との2回戦で大会史上8人目となる1試合2本塁打を記録した。

 SUBARUでも1年目から三塁手として起用され、4月のJABA日立市長杯のホンダ鈴鹿戦では、左腕・平尾奎太から「変化球をうまく、とらえられた」と左翼席へ社会人での公式戦第1号となるアーチをかけた。昨秋からは四番も任されているが、SUBARUの阿部次男監督は類(たぐい)まれな素材であることを認め、大きな期待をかけている。

「練習で一番遠くまで飛ばすのは原澤。パワーに関しては素晴らしいモノを持っていますし、1試合で1本はホームランを打ってほしいと思っているくらい。ただ、現時点で・・・

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