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川野涼多(九州学院高・内野手) 野球センスの塊。才能抜群スイッチヒッター

 

強肩であり、守備範囲の広いショートストップは、打席では両打をこなす万能プレーヤーだ。高校卒業後の希望進路はプロ志望。チームを背負う覚悟がある主将は、精神的なタフさを兼ね備えている。
取材・文=岡本朋祐 写真=BBM

50m走5.9秒の俊足を生かした広い守備範囲と強肩を誇る遊撃守備も魅力的だ


 アクシデントが起きたのはゴールデンウイークの終盤、5月4日だった。シートノック中、三遊間のゴロをさばいた際、川野涼多は右足首をねん挫。松葉杖がないと歩行できないほどの症状で、高校入学以来、初めての長期離脱を味わった。

 不動の一番・遊撃手。チームをけん引する主将として「チームに申し訳ない」と唇をかんだが、坂井宏安監督は故障を、成長への“副産物”としてとらえる。

「スタートが切れるようになって、スピードも出てきたからこそ、ねん挫した。遅れ? ずっと出ていたわけですから、ちょうど良い休養じゃないですかね。(復帰するまで約2週間の予想の中で)その週末と次週は、練習試合を組んでいなかった。そういった運を持った選手です」

 野球センスの塊である。実は川野が最初に触れ合ったスポーツは野球ではなく、サッカーだった。しかし、2歳上の兄・海斗さん(熊本学園大付高、熊本学園大を通じて右投手)は弟の才能を見抜き・・・

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