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八方悠介(鹿児島城西高・投手) 元プロ指揮官の下で素材伸ばす146キロ右腕

 

1月24日に行われたセンバツ選考委員会で、鹿児島城西高が春夏を通じ甲子園初出場を決めた。2018年1月からチームを指揮するのは1990年代のプロ野球界で活躍した左打者・佐々木誠氏(元ダイエーほか)。投手育成にも長けた指導者だ。
取材・文=岡本朋祐、写真=上野弘明

鹿児島城西高は頭髪に縛りがない。自由なぶん、行動には自覚が求められる


 鹿児島県日置市内にある鹿児島城西高の学校敷地内の専用球場。打撃練習中は、まるでプロキャンプ地のように賑やかだ。1980〜90年代の演歌やヒットソングが大音量で流れている。選曲は2018年1月からチームを率いる佐々木誠監督。かつて南海、ダイエー、西武を通じ実働16年で通算1599安打、170本塁打、638打点。1992年には首位打者、盗塁王2回(92、94年)、ベストナイン6回、ゴールデングラブ賞4回と、90年代のプロ球界におけるスターである。新指揮官就任のタイミングで、チーム内のムードは180度変わった。

 丸刈りの選手を、あまり見かけない。後輩の練習を手伝う旧3年生かと思えば、新2、3年生。右翼付近でキャッチボールを行うエース・八方悠介も長髪だ。

「縛られている感じはないですし、伸び伸びと野球をやらせてもらっています。本当、取り組みやすい環境です。中学時代? 当然、丸刈りでしたよ(苦笑)」

 佐々木監督は「好きではない」と規則によって部員を統率するのではなく、あえて自覚を持たせるため、自主性を重んじている。頭髪は5ミリ以下が厳禁。禁止となっていた炭酸飲料水、スナック菓子、ファーストフードも解禁された。また、外出も指導者の了承が必要だったが、月に1回は土曜日か日曜日を休日にして、近隣での買い物などを許可している。

 すべては自己責任。八方も寮では毎晩・・・

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