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鈴木昭汰(法大・投手) 野球人生初の挫折をプラスに転じた148キロ左腕

 

常総学院高では3回出場した甲子園で通算5勝。完成度の高い投球でドラフト候補にリストアップされていたが、悩んだ末に大学進学を選択した。入学後は大きな壁に当たるも、乗り越えるべき、時間だった。
取材・文=大平明、写真=大賀章好

最速148キロの直球と打者の手元で曲がるスライダーが武器。球種はほかにカーブ、チェンジアップ、ツーシームを操る


 中学時代から脚光を浴びてきた。侍ジャパンU-15日本代表でプレー。アジアチャレンジマッチではエースとして3戦全勝優勝に貢献した。常総学院高では1年秋からエースを任され、左腕から繰り出す140キロ超のストレートとキレのあるスライダーを武器に、甲子園には3度出場。エリート街道を歩んできた鈴木昭汰は、高校3年時は悩みに悩んだ末に「プロで活躍するため、進学を決めました」とプロ志望届の提出を回避している。ステップアップをするために進学した法大では、初めてと言っていい挫折を味わった。

「詰めが甘くて、勝負どころで打たれてしまい、大学のレベルに付いていけませんでした」。2年秋までにリーグ戦登板は1年秋の3試合のみで、防御率は7.11。「負けず嫌いな性格なのでとても悔しかったですし、早く試合に出たいという焦りもあって空回りしていました」と振り返る。それでも「当たり前のことですが、腐らず、めげず。モチベーションを落とさずに頑張りました」と、この間に取り組んだのが投球フォームの確立だった。

「いかに『ボールへ力を伝えるか』をテーマに研究し、体の開きを抑えつつ下半身主導で投げるようにしました」

持ち味は内角真っすぐ。確信を得た3球三振


 一朝一夕で理想のフォームが手にできるわけもなく、毎日のようにネットスローに励む日々が延々と続いた。2年秋のフレッシュトーナメント(2年生以下)の明大戦で7回参考のノーヒットノーラン。かつての輝きを取り戻すきっかけを作ると、確かな手応えをつかむことができたのが・・・

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