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吉位翔伍(中京学院大・内野手) 偉大な先輩の背中を追う強打・堅守の遊撃手

 

気持ちはプロ挑戦に固まった。3年春に全国を経験し、大学ジャパンの候補合宿も経験するなど、一歩、一歩、着実に階段を上る。菊池涼介(広島)、吉川尚輝(巨人)を輩出した中京学院大発の遊撃手であることも見逃せないポイントだ。
取材・文=坂本匠、写真=榎本郁也

昨年から6キロ増。一冬を超えて上半身は逞しくビルドアップし、もともとシャープなスイングはより力強さを増した


 2016年の全日本大学選手権初出場初優勝を皮切りに、近年、メキメキと力をつけて全国的にその名を知られるようになった中京学院大は、12年に菊池涼介(広島)、17年には吉川尚輝(巨人)をプロに送り込むなど、内野手育成においても注目を集めている。大学では遊撃手だった菊池はその後、日本を代表する二塁手へと成長を遂げ、一方の吉川(同じく大学では遊撃手)はプロ入り後ケガに苦しめられたものの、今季は巨人の正二塁手にと大きな期待をかけられている。そんな先輩2人の系譜を継ぐのが吉位翔伍だ。

 06年から中京学院大を率い、菊池、吉川を育てた近藤正監督(72歳。中京商高監督時代は春夏5度の甲子園出場。現役時代は中京中、中京高、中京大を通じて遊撃手一筋)の、三者の比較が面白い。

「スピードがあって、バッティングの良い遊撃手。菊池が右打ちで吉川と吉位は左と、その違いこそあれ、3人ともタイプ的には似ていると思います。性格面では吉川と吉位が物静かでおとなしい。菊池の場合は向こうから寄ってきて、『監督、昼飯代がないから1000円貸してください!』なんてことがしょっちゅうでしたが(苦笑)、吉位とはこの4年で3回くらいしかしゃべったことがありません。こちらが何かを指示して、『はい』はありますけどね。でも、ほっといても黙々とやるので心配はいらない。よく練習をするという点においても、3人は一緒ですね」

 菊池と吉川が5学年、吉川と吉位が4学年離れているため、同じチームでプレーしたことはない。ただ・・・

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