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曽我幸大(日向学院高・捕手) 頭脳明晰な強肩強打のスラッガー

 

平日実質約2時間の練習のみで、プロ注目の選手までに成長した。宮崎の有名進学私立校の中でも成績優秀。プロ10球団のスカウトから注目される頭脳明晰な選手が目指すは、「打てる捕手」だ。
取材・文=椎屋博幸、写真=上野弘明

昨年夏の福岡遠征で遠くに打つコツをつかんだ。そこからは打てばほぼ長打という打席が続いている


 プロ野球の世界で勝負したいという気持ちが強い。野球の名門校ではない。宮崎にある私立の中高一貫の進学校。多くの生徒は、国立大学や東京や大阪などの有名私立大に進学するのが当たり前の環境にある。当の本人も、高校卒業後は大学に進学することが当然だと考えていた。

 2年生の秋の九州地区高等学校野球大会宮崎予選。ベスト8に入った日向学院高。その原動力になったのが「三番・捕手」の曽我幸大だ。3回戦の都城東高戦で、プロ注目の最速146キロ右腕・有馬太玖登から2本の本塁打を放つなど、3打数3安打と有馬をカモにし、4打席目は勝負を避ける敬遠気味の四球。圧倒的な力を見せつけ、速い球でも簡単に打ち返せる力を持っていることを証明してみせた。

 1年の夏から正捕手として抜てきされると、昨季の2年夏の宮崎大会では、サヨナラ本塁打を含む2本塁打を記録している。3回戦で敗戦も曽我自身は、13打数8安打2本塁打、打率.615。特筆すべきは、長打率で、1.154と驚異の数字を残した。現在プロ野球(7月5日時点)で長打率1位の広島鈴木誠也が.880だけに、ヒットが出れば長打になる強打の捕手なのだ。

「プロに行きたいと思い始めたのは、昨年の11月くらいです。(プロの)スカウトの方が見に来てくれた、というのを聞いてからです。夏から秋にかけて個人的に結果を出せた、という中で、スカウトが視察に来てくれ、評価された。今まで評価されたりすることがなかったので、もっと結果を残したいと強く思うようになっていきました」

 1年生のときから強打の捕手として県内では名を馳せていたが、ここまでのスラッガーになった転機は・・・

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