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望月涼太(四国IL/香川/内野手) 独立リーグで躍動した26歳の挑戦

 

九州共立大4年時にプロ志望届を提出したが指名漏れ。社会人野球の名門・東芝で3年プレーしたが、プロから声はかからなかった。一念発起して独立リーグへ進み1年間、必死に白球を追い続けた。
取材・文・写真=高田博史(スポーツライター)

9月18日、対愛媛戦[坊っちゃん]。左打席からシュアな打撃を見せ、守備力にも安定感がある


 望月涼太が挑み続けてきた1年間が、もうすぐ終わろうとしている。残す公式戦は、数えるほどとなった。

 6月前半、盗塁(2位)を除いて打率、安打、本塁打、打点、得点、出塁率の6部門で1位に立っていた。

 ところが、この終盤に来て、タイトルに関連する4部門(打率、打点、本塁打、盗塁)でトップの座を奪われている。

「タイトル、1つもないなって……」

 少し寂しそうな表情を見せた。

 2017年秋、テレビが生中継したドラフト会議での指名漏れは、“残酷な悲劇”として世間に報じられた。その後、社会人野球の名門・東芝へと進む。

際立った攻守走の存在感


 入社3年目となった昨秋、25歳になったが、NPBへ行きたいという思いをあきらめ切れない。周りからの反対を押し切り、退社を決断。一度きりの人生に後悔したくない。それが、最大の理由だった。

 挑戦の場として選んだのは、プロ野球独立リーグ、四国アイランドリーグplusである。21年が明け、香川オリーブガイナーズへの入団が決まる。

 新チームがスタートし、練習試合(3月3日、丸亀市)で三菱自動車倉敷オーシャンズと対戦している。6対2で勝利しただけでなく、早くもその実力を披露した。昨年の都市対抗で若獅子賞に輝いた、ドラフト上位候補の154キロ右腕・廣畑敦也から右翼線へ二塁打を放つなど、3安打2打点の活躍を見せている。

 香川・近藤智勝監督も・・・

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