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西舘勇陽(中大・投手)ゼロにこだわる155キロ右腕「自分は他者と比べるのではなく、自分のピッチングをしっかりやっていきたい」

 

2019年夏の岩手大会決勝。対戦相手の大船渡高・佐々木朗希(現ロッテ)は登板を回避した。一方、花巻東高のエースは6回から救援し胴上げ投手になった。あれから4年。大学で大きく成長した。
取材・文=小川誠志 写真=矢野寿明

花巻東高ではエースとして3年夏の甲子園出場へ導くも、実力不足を感じ、中大へ進学。3年間で力をつけている


 最速155キロをマークする質の高い速球にカットボール、スプリット、スライダー、カーブを織り交ぜ、相手打者から三振を奪う。西舘勇陽の東都一部リーグでの通算成績は、34試合で7勝4敗、防御率1.60。112回1/3を投げ、登板回数を上回る117三振を奪ってきた。

 走者がいなくてもクイックモーションで投げるのが西舘のピッチングの特徴だ。クイックで投げた場合、そうでないときより球速が落ちるものだが、それでも西舘の速球は常時150キロ台をたたき出す。

「クイックでコンスタントに140キロ台後半から150キロぐらい投げられることが自分の一番の強みだと思います。2年秋までは左足を上げて投げていたのですが、それが、自分の感覚の中でうまくいっていなくて。シンプルに捕手の方向へ押す。その中でクイックでも出力を上げられるように取り組みました。これによって、コントロールも安定したと思います」

 2年冬の取り組みについて、西舘はそう説明する。このフォーム改造が3年春秋の飛躍につながった。

 昨春はリーグ戦9試合に登板し、防御率1.91(リーグ2位)をマーク。中大は日大、青学大との三つ巴のプレーオフ順位決定戦、二部優勝校・東洋大との入れ替え戦と、苦しい戦いを経て一部に残留した。西舘は・・・

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