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上藤大輝(滋賀短大付高・投手)未知なる可能性秘めた147キロ右腕「もっと努力して、プロへ少しでも近づきたい」

 

滋賀短大付高は1918年4月、松村裁縫速進教授所として創立され、滋賀女子高などの改称を経て、2008年の男女共学化と同時に現校名となった。野球部は春夏を通じ甲子園出場はないが、今夏は悲願へと着実に歩みを進めている。
取材・文=沢井史

2年秋から本格的に投手。成長著しく、今夏の活躍からも目が離せない


 腕の振りが鋭く、繰り出されるストレートは、粗削りながらも、威力十分である。最速147キロ右腕が本格的に投手を始めたのは昨秋から。初戦敗退した昨夏は三番・中堅で出場していた。1年足らずで新たな才能が開花し、春以降、NPBスカウトが熱い視線を送っている。

 小学3年で野球を始め、チーム事情で投手を任されることはあったが、制球が安定せず「自分にはまだできない」と自信がなかった。近江兄弟社中に進み、所属した竜王ジャガーズでは持ち前の強肩を買われてマウンドに立つ機会が増えてはいたが、中心的存在とは言えなかった。4歳上の兄・佑太さんが滋賀短大付高の速球派投手として活躍していた影響もあり、同校へ進学した。1年夏から外野手の控えとしてベンチ入りは果たしたものの、登板機会はほとんどなかった。

 兄との関係性で、保木(ほうき)淳監督は、上藤を小学校時代から知っている。

「幼いころから野球センスは高くて、肩も強く、身体能力は高かったですね。ただ、ピッチャーとしては本番に弱い子で、コントロールも良くはなかったです」

一冬で真っすぐは12キロアップ


 転機は昨年8月下旬に訪れた。新チーム始動後、部内で新型コロナウイルス感染者が続出し・・・

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