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高島泰都(王子・投手)準硬式から再転向した150キロ右腕「チームを勝たせる投手が、一番良い投手」

 

高校時代は3年夏の甲子園出場。大学4年間は準硬式でプレーし、社会人で再び硬式野球に戻った。指先の感覚に優れており、ゲームメークにも長ける。
取材・文=大平明 写真=矢野寿明

今夏の都市対抗では4強進出に貢献。東京ドームのマウンドで躍動した


 「大学では、硬式でやることは、考えていませんでした」。高島泰都はそう振り返った。滝川西高時代は3年夏、北北海道代表として同校19年ぶり3回目の甲子園出場。仙台育英高との1回戦で二番手として救援したが、1回2/3で5失点と結果を残せず。チームは3対15で初戦敗退を喫した。当時の背番号は10で、高校時代はエース番号を着けることはなかった。明大にはスポーツ推薦で進学したが、入部したのは準硬式野球部だった。

「きっかけは、高校の同級生に準硬式のことを教えてもらったことでした。硬式には好投手がいっぱいいますから、当時の自分では満足に試合で投げることもできないと思っていたので、多くの実戦を経験できる準硬式に進みました。ただ、正直なところを言えば『楽しんで野球をやりたい』というくらいの気持ちだったんです」

 高島の実力は自身の予想をはるかに超えていく。リーグ戦には1年春から出場。当初は制球に苦しむこともあったが、徐々に準硬式の野球やボールに慣れていくと、2年から3年になる冬のオフシーズンのころには「球速が伸びてきていたので『上の舞台で自分の力を試してみたい』と考えるようになりました」と、社会人野球でのプレーを視野に入れるようになっていた。3年春はコロナ禍のためにリーグ戦が中止となったが、この時間を利用してウエート・トレーニングに励んだことが球速アップにつながった。

「体重はあまり変わらなかったのですが筋肉量が増えて、体つきが変わっていきました」。最速150キロ。硬式球に比べて・・・

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