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譽田貴之(福岡工大・捕手)試合を支配する強肩強打の司令塔「プロに入って活躍する。球界を代表するような捕手になりたい」

 

二塁送球1.8秒台の強肩。右打席からはここ一番で勝負強い打撃を見せ、快打を連発する。今春は2013年春以来となる福岡六大学リーグ戦を制して、「打てる捕手」を全国の舞台でアピールしていく。
取材・文=岡本朋祐

ディフェンス面で好きな捕手はソフトバンク・甲斐。人間性を含めた選手像としてはドジャース・大谷翔平にあこがれる[写真=BBM]


 2020年8月29、30日に行われたプロ志望高校生合同練習会。背番号44を着けた譽田貴之は甲子園で躍動した。同年はコロナ禍で甲子園出場をかけた地方大会、全国大会が79年ぶりに中止となった。プロ志望届を提出した高校3年生にアピールの場を設けようと、日本高野連とNPBが主催。譽田はシート打撃で2本の左中間二塁打を放った。守っては福岡大大濠高・山下舜平大(オリックス)とバッテリーを組み、良さを引き出している。

「初めての甲子園。グラウンドに入った瞬間、あの独特な迫力に、圧倒されました。結果を出せたのは、自信になった」

 偶然にも福岡工大城東高の先輩である阪神梅野隆太郎と同じ背番号44(当時)を背負っていたことでも話題になった。

「もちろん、梅野さんが着けているのは把握していましたが、報道陣の方からご指摘を受けて、初めて気付いたんです。とにかく緊張していて、それどころではなかったですから(苦笑)。山下とコンビを組んだ際は『リードはお前に任せた』と。ストレートの伸び、球威はほかの投手とは違いました。昨年の成人式で再会しまして、体も大きくなっていて……。ポジションは違いますが、追いつくより、追い越したい。まずは、プロ入りすることです」

 20年10月26日。強肩強打の捕手・譽田のドラフト指名はなかった。調査書は6球団から届いたが、その段階で、育成ドラフトでは入団しない意向を示していた。

「支配下で行かないといけないと思いました。それならば、大学で勝負したい」

 福岡工大に進学し、4年後を目指した・・・

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