第106回全国高校野球選手権東・西東京大会は7月6日、神宮球場で開幕する。西東京大会第4シードの早実は同16日の3回戦から登場。伝統校を背負う主将が、9年ぶりの甲子園へとけん引する。 取材・文=岡本朋祐 写真=BBM 1年春からレギュラー。「1、2年時は目立つような活躍ができていない。この夏も結果を求める」と、自覚が十分である
昨夏は慶應義塾高(神奈川)が甲子園で、107年ぶり2度目の全国制覇。2年生ながら主軸を務めていた
加藤右悟(現主将、捕手)が、大観衆の中でまぶしく映った。同じ右打者。早実で入学直後、1年春の東京都大会から二塁を守った
宇野真仁朗は言う。
「早稲田と慶應で比較をされたりもする。仙台育英との決勝でも、ものすごい当たりを飛ばしていた。大舞台、あの場面でも簡単に結果を残せる。ライバルというよりも『すごいな〜』と思って見ていました」
春21度、夏29度の伝統校をけん引する主将にとって、今夏はラストチャンス。
日本ハム・
清宮幸太郎が当時1年生で、4強に進出した2015年夏以来の甲子園を目指している。東京都八王子市内にある、早実の活動拠点「
王貞治記念グラウンド」。バックスクリーン付近にあるスコアボードには、スローガン「頂戦〜この一瞬にすべてを懸ける〜」が掲げてある。
「西東京の頂に挑む戦いに向け、練習から全力を傾けるという意味があります」
部員48人。3年生は12人と最上級生は例年よりも少ないが「だからこその強みがある。学校でも一緒にいる時間が長いですし、仲は良いですが、一方で厳しいことも言い合える」とチームワークの良さを強調する。宇野は小学、中学、高校でいずれもキャプテンを務めてきた。
「普段の練習から全力で取り組んでいる姿を見せて、周りが気付いてくれればいいかな、と。声とかではなく、プレーで引っ張るのが理想のリーダー像です」
昨秋は関東一高との都大会準決勝・・・
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