昨夏の甲子園で2年生レギュラーとして京都国際高初の全国制覇を経験した。新チームの秋、春と結果を残せていないが、すべては最後の夏にかける。木製バットで快音を響かせて、深紅の大優勝旗を、部員全員で返還するつもりだ。 取材・文・写真=沢井史 
昨年から低反発の金属バットに完全移行された。清水は今年3月の対外試合解禁以降、木製バットを使用している
指揮官からの助言
対外試合解禁となった3月上旬から4月上旬までの約1カ月間で、清水詩太は木製バットで9本の本塁打を放った。やや細身ながら強く振り切るスイングが持ち味で、高校生の右の中距離ヒッターとして今年になって注目度が高まっている。
ただ、今年初の練習試合では、迷いの中で低反発バットを使用していたという。
「冬場はチームとして木製バットでずっと振ってきたんですけれど、練習試合が始まってすぐに使ってみたら、とらえたと思った当たりが引っ掛けたような打球しか打てなくて、自分としてしっくり来なかったんです。だから最初の2試合だけ金属バットでした。その後の練習で監督から『木製バットのほうが合っているんじゃないか』と言われたんです」
昨春から高校野球界は低反発の金属バットに完全移行され、対応に苦しむ選手が多い中、とらえる技術さえあれば飛ぶと言われている木製バットを使う球児も多い。清水自身もそれは認識していたが、久々の実戦だった3月に木製バットを使うも感覚がなかなかつかめなかった。実戦を重ねていくうちに、ようやく冬場の成果を発揮できるようになったという。
「バットが以前より細くなり、芯に当てにくくなったことで、試合でいきなり使ったらスイングが小さくなっていたかもしれないです。自分としては木製バットでさらにレベルをどう上げていくかが大事。次のステップでは・・・
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