第74回全日本大学野球選手権大会は6月9日に神宮、東京ドームで開幕する。NPBスカウトがリストアップする中で、打てる大型捕手に注目が集まっている。自身初の大舞台ですべての力を出し切る。 取材・文・写真=沢井史 
二塁送球タイムは1秒8。50メートル走は6秒5。遠投100メートル。ポテンシャルの高い選手だ
主将として復活Vに貢献
2008年秋以来となる33季ぶり11度目の
阪神大学リーグの優勝は格別だった。「ホッとしました。(大差がついたが)試合中はドキドキしていました。控え選手たちがデータを取って、しっかりやってくれたお陰です」。復活Vの立役者となったのが、昨秋からドラフト候補と目されてきた大産大の主将で攻守の要を担う正捕手・
小出望那だ。
「今まではずっと天理大さんがマウンドに集まっているのを見てきたので……。ずっと自分たちも(マウンドに)集まりたいなと思ってきたので、それがこの春やっとかなったことがうれしかったです。でも、しばらく優勝した実感がありませんでした」
阪神大学リーグは、昨秋まで天理大が8季連続優勝。その連覇を阻止した。ただ、自身の成績に触れると小出の表情はどうしても曇りがちになってしまう。
「この春は打つほうで結果が残せなかったので。そこはすごく悔しかったです」
打率.179(39打数7安打)。全10試合で四番としてフル出場も、打点3に終わった。だが、3節目の天理大戦では来年のドラフト候補と言われる最速148キロ右腕・的場吏玖(3年・大阪電通大高)から中越え本塁打を放っている。
「あのホームランは自分のスイングで、良いポイントで打てました。それを継続しないといけなかったんですけれど・・・
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