ゴールデングラブ賞を争うライバルからバトンを受け取った中日・大島洋平。次に指名するのは今オフにFA移籍した同級生のあの左腕だ。

今年こそ相性の悪さを克服したい。でも、プライベートではよろしく。

　荒波とは大学時代から何度か対戦したことがあって、僕は当時から攻守走そろったいい選手だな、と思って見ていました。野球以外では社会人時代。日本生命に共通の先輩がいて、その人の紹介で一緒にご飯に行きました。すごく気さくで、初対面でも積極的に話しかけてくれましたね。

　そのときはちょうど、直前まで首位打者を争っていたんです（08年11月の日本選手権。大島が打率.563で首位打者を獲得）。「おめでとう」と言ってくれましたが、本当は複雑だったかもしれません（笑）。「バッティングを教えてほしい」とメッセージをもらいましたが、聞かれれば何でも答えますよ。役に立つか分からないですけど……。

　次に僕がバトンをつなぐのはヤクルトの成瀬善久です。選手会長の総会や球宴で顔を合わせますし、同級生だからよく話もしています。今年も移籍が決まった後に選手会長の総会で会い、まだ彼はロッテの選手会長でしたが、「ヤクルトに来るんだよな」と話をしました。

　僕はどちらかというと成瀬と相性が悪く、これまであまり打てていません。何か打ちづらい感じなんですよね。今度は同じリーグになって対戦する機会も増えるし、しっかり打ってやりたいです。

　でも、プライベートではまだ一度も食事に行けていないので、今年はどこかに行きましょう。


大島洋平●おおしま・ようへい。1985年11月9日。30歳。左投左打。176cm74kg。愛知県出身。享栄高−駒大−日本生命−中日10年5位。竜を引っ張る安打製造機。