プロの投手から見てスゴイと思う球種を数珠つなぎで展開する持ち球“リレートーク”。第3回は、多彩な球種を操る広島のエースの登場だ。右腕にとって、生命線とも呼べるボールは、プロ入り後に変化を加えたことで特殊性が増した。
取材・構成=菅原梨恵　写真=BBM


　聞かれて教えるんですけど、みんな投げられないって言うんですよね。でも、簡単にマネできないからこそ、自分にとって大きな武器になっているんだと思います。

　僕の場合は、手首の角度や、リリースするときの力の掛け具合とかで、横に曲げたり、タテ気味に曲げたり。曲がり幅を小さくしたり、大きくしたりもします。そして、ほかの選手との違いというところでは、回転数。トラックマンやホークアイの数値を見てみると、ほかのピッチャーの同じ球速帯のカットボールと比べてみても、回転数が多くて、曲がり幅が大きいんです。だから、空振りが取りやすい。そういう意味でも、少し特殊なボールになっています。ちなみに・・・