阪神・藤浪晋太郎が自主トレスタート 写真=松村真行 今年のテーマは「躍」 自身の活躍でリーグ優勝に導き、躍動の2014年を誓う 1月4日、朝10時。柔らかい日差しの中、母校・大阪桐蔭高野球部グラウンドで阪神・藤浪晋太郎が、自主トレを公開した。昨年1年間、高卒ルーキーながら先発ローテを守り、2ケタ勝利(10勝6敗0セーブ)を挙げたゲンを担ぎ、昨年と同じ原点の場所で2年目のスタートを切った。
「去年もここからスタートして1年間、ケガなく過ごせたので。同じ場所から始められて、新たな気持ちになりました」
キャッチボールや坂道ダッシュなど約3時間汗を流した。「去年は一軍で投げられると思っていなかったので自覚はなかったですけど、ある程度の成績をつけてもらって、今年はしっかりやらないといけないという、自覚があります」。その言葉どおりオフに入り自分でメニューを決め、ウエート・トレをしっかりこなし、年末年始も体を動かしてきた。
▲グラウンドでは14年西武ドラフト1位の森友哉と談笑。12 年甲子園春夏連覇のバッテリーは交流戦での対戦を誓った 2 オフにしっかりと体を作り上げ2年目に突入した藤浪。自分の原点である母校・大阪桐蔭高のグラウンドで始動した
チームは、クローザー・
呉昇桓獲得により、先発ローテの一角であった
スタンリッジとの再契約を見送った。昨年の実績を考えれば、能見、
メッセンジャーに続く先発の柱として2年目の開幕を迎えなければいけないチーム事情を藤浪は理解している。今年の自身のテーマにもそれが表れている。選んだ言葉は「躍」。「活躍もそうですし、僕みたいな若い選手が飛躍できれば、チームにいいものが出てくると思う」
高卒2年目とは思えない考え方ができ、チーム全体を見渡せる能力は将来のエースと言える。だからこそ自分自身を冷静に見ることもできる。「相手打者はデータや慣れがあるので、今年は相手が感じたもの以上を出さないと通用しない。去年と同じ力では去年と同じ成績は残せないと思います」と自己分析する。
目標はあくまで昨年以上の成績を残すこと。そのためにこのオフは、筋力アップを目指し、秋季キャンプから投球フォーム改造にも取り組んでいる。高卒ルーキーとして投げ抜いた1年間の疲れも想定内であったことで、リフレッシュした体で新年を迎えられた。
この流れで、春季キャンプ初日からブルペンに入ることも視野に入れ、しっかりと体を作り上げていく。先発3本柱の一人として9年ぶりのリーグ優勝に欠かせない存在。2年目のジンクスも関係ない投球を見せると今シーズンの活躍を誓った。