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第36回 “新人類選手”の登場 vs “団塊の世代”の退場

 

西武が総力戦で勝ち続けるチームのモデルを提供。現在もこれは有効だ


 先週号で書いたように、強い阪急の時代は、1978年まで続いた。しかし、阪急は、78年の日本シリーズでヤクルトに3勝4敗で敗れてしまった。ヤクルトを初優勝させた広岡達朗監督は、第7戦の前日、「第7戦の勝者は?」と質問した(まさに愚問だったが)記者を「勝算がなくて野球がやれるか!」と一喝した。こういう指揮官のサッソウたる姿に選手が反応しないハズがない。ヤクルトは第7戦を4対0の完勝。初の日本一に輝いた。

 翌79年は、西本幸雄監督が率いる近鉄が初優勝。これで、2リーグ分立後のプロ野球は全球団がリーグ優勝を果たしたことになった。西本近鉄は80年も優勝。79年、80年の日本シリーズは、いずれも3勝4敗で広島に惜敗したが、大阪のファンは「近鉄はホンマに強なった」と喜んだ。

 広岡監督は玄米食や豆乳などを、強くすすめ、西本監督は、鉄拳も辞さない指導。広岡監督はコーチをうまく使い、西本監督は一から十まで自分でやるという違いはあったが、2人に共通なのは、自分に絶対の自信を持ち、「オレの言うとおりにやれば勝つ!」という宗教的確信にも似た信念の持ち主だったことだ。

 早い話が・・・

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