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わが思い出のゲーム

星野伸之の思い出の試合 「1987年は、先発投手の『怖さ』と『喜び』を感じたシーズンでした」

 

打者の打ち気をそらす90キロ台のスローカーブは、まさに魅惑のボールだった。緩急自在に打者を翻ろうし、1987年から11年連続2ケタ勝利をマーク。95、96年はリーグ連覇に貢献し、端正なマスクで“星の王子様”の愛称でも親しまれた。そんな投球術に長けた星野伸之が、先発投手としての“怖さ”と“喜び”を感じた2試合を振り返る。
取材・構成=鶴田成秀


連続KOで眠れぬ日々


プロ4年目の1987年。開幕先発ローテ入りを果たし、パ・リーグ5球団から完封勝利を挙げるなど、1年間ローテを守り抜き自信を得たシーズンとなったが、決して満足のいく試合ばかりではなかった。先発投手としての“怖さ”も痛感。「あんな感覚は初めて」と話す、恐怖心を植え付けられた試合が、教訓として今なお心に残っている。

 19年間の現役生活。良い思い出でも悪い思い出も多くあります。その両方があるのが87年のシーズン。先発投手として“最悪”の思い出として残っているのが、6月の西武戦です。

 この試合後、マウンドに上がるのを初めて“怖い”と感じていました。というのも、前の登板試合(対近鉄戦)で1イニングをもたずしてKOされていたんです(1/3回)。調子が悪い感覚もなかったのですが、先頭打者に安打を許し、犠打を決められて一死二塁。そこから連打連打で、もう止まらない(笑)。結局、被安打4、自責点5で降板していたんです。

 長いシーズン「年に1度くらいは、こういうこともある」と近鉄戦の直後は、良い意味で気持ちを切り替えました。ただ、今思い返すと、それが“油断”だったのでしょう。

 その近鉄戦から5日後、西武戦の先発マウンドへ。この日も、「調子が悪い」とは感じていませんでした。一番の石毛(石毛宏典)さんを三振に取って好スタート!

 と思ったのもつかの間・・・

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