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野球浪漫2017

日本ハム・市川友也 「想定外」の捕手人生 「いつになったら捕手をやめさせてくれるんだろう。いつもそんなことばかり考えていた」

 

思いとは真逆の道を歩み続けながら


 プロ野球選手として、一家の大黒柱として、踏ん張り時でもあった。移籍当時は子どもも生まれたばかりだった。12年12月に結婚し、翌年の10月22日に長男が誕生。日本ハムへの移籍発表は24日後の同年11月15日だった。13年秋のドラフトで即戦力候補の小林誠司巨人に入団。置かれる立場が厳しくなりそうなところで新天地へ向かうことになった。

「本当にこういうことってあるんだな……」と自分の人生と野球人生の節目が重なった。定評のあった肩に加えて、強気のリードで若手主体の日本ハム投手陣をけん引。結果を出し続けて自分の居場所を確保した。

「(トレードは)最初は嫌でしたけど、いま思えば良かったなと思います」。思いとは真逆の道を歩み続けながらだが、北の大地でその才能は花開きつつある。

 そんな市川が捕手として大事にしていることは何か。

「ピッチャーありきで僕らがある。ピッチャーの意思を尊重するのもそう。ピッチャーのために何ができるか。そこで信頼してもらっていない捕手は試合に出られないからですから」


 女房役と言われるポジション。投手の気持ちを汲み取り、打たれたときはともに責任を負う。思い描いた配球どおりに制球がままならなくてもグッと我慢する。特に声の掛け方は一番気を・・・

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