2ケタ勝利を挙げた事実は、遠い過去のものになりつつある。ここ数年は一軍で結果を残せない状況が続いている。自身と向き合い、一からの再起を決意した14年目のサウスポー。周囲に恩返しをして、後悔のない野球人生を送ってみせる。 文=菊田康彦、写真=川口洋邦、BBM 去った彼らの分まで
2019年のキャンプインを目前に控えた1月下旬。寒風吹きすさぶ
ヤクルトの戸田球場に、黙々とキャッチボールを行う男の姿があった。
「今はリハビリ(段階)なので、ちょっとずつ練習を上げてる状態です。去年の(みやざき)フェニックス・リーグでコンディションを悪くしてしまって、そこからずっとリハビリをやってるんですけど……」 男の名は
村中恭兵。2ケタ勝利2回の実績を持つヤクルト生え抜きのサウスポーも、プロ13年目の昨シーズンはわずか3試合の登板に終わり、二軍でも29試合で2勝2敗、防御率4.33と精彩を欠いた。
「詳しいことは言えないんですけど・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン