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野球浪漫2019

ロッテ・益田直也 最後に叫んだ“ロッテ愛” 「来年は3位争いではなく、一番最後まで野球ができるように」

 

プロの世界にたどり着くまでは、決して順風満帆な野球人生ではなかった。母に、周囲に支えられながらプロへの扉をこじ開けると、一流の証であるFA権を手にするまでに成長を遂げた。大きな決断を下した今、その目には愛するチームでの優勝しか見えていない。
文=長井毅(スポーツ報知) 写真=松田杏子、BBM


“残留”の決断


 張り詰めていた緊張感から解き放たれたように、笑みがこぼれた。

「やっとスッキリしたあ!」

 10月30日。シーズン終了後、約2カ月にわたって悩み続けた末に出した結論は、愛着のあるロッテへの残留だった。ZOZOマリンで会見した益田直也は、「ファンの方々から(インスタグラムなど)SNSで『残ってほしい』という声をたくさんいただいた。違うチームに行って優勝というのが想像できなかった。ロッテで優勝したい。このファンのいるところで優勝したいというのが決め手」と決断の理由を明かした。会見後には冒頭の言葉を残し、額の汗を拭いながら帰宅の途についた。

 今季は60試合の登板で4勝5敗、27セーブ、防御率2.15と安定した成績をマーク。他球団もリリーフ右腕の動向を注視し、FA宣言すれば争奪戦に発展する可能性もあったが、最後は“ロッテ愛”を叫んだ。

「他球団の評価を聞いてみたいという気持ちもあったけど、これからの3年間が自分にとってのピーク。一番いいパフォーマンスができると思った。ほかのチームではなく、ここでプレーしたいと思った」

 家族や、ドラフト同期入団で楽天にFA移籍した鈴木大地とも何度も話し合った。10月中旬には同級生でもある盟友と山形にある医療施設でファスティング(断食)を行った。数日間の間の中で、お互いの率直な気持ちをぶつけ合った。

「僕は大地と一緒にやりたい。違うチームに行くとなっても一緒にやりたいと言いました。あとはお互いの気持ちを話しましたね。FAって魅力があるじゃないですか。球団に残っていいところ、逆の状況も含めて。僕はそのときに『残ろうかなと思っている』と言ったんです。他チームの評価も聞いてみたいけど、聞いてから残留じゃなくて、残るなら宣言はしたくないと思って。大地も『そうだね』って。でも引っかかる部分はあったみたいですね。だけど、『ほかのチームで優勝したいから出たい』という気持ちはない、という話をしていた」

 結果的に来季、楽天に移籍することを決断した鈴木とはライバルとして戦うことになったが、正々堂々と「全力で抑えにいきます」と・・・

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苦悩しながらもプロ野球選手としてファンの期待に応え、ひたむきにプレーする選手に焦点を当てた読み物。

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