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野球浪漫2020

西武・平良海馬 未来は想像できない 「雄星さんに基本的なところから本当にいろいろ教えてもらいました」

 

高卒3年目にして風格を漂わせている。西武の強力中継ぎ陣の一角を占める平良海馬。開幕から快投を続け、自己最速の160キロもマーク。3連覇を狙うチームで勝利へ欠かせない存在となっている。スケールの大きさを見せつける背番号61。その完成形は想像がつかない。
文=上岡真里江 写真=高塩隆、BBM


予想以上の掘り出し物


 あっという間の出世劇だった。2018年、沖縄・八重山商工高からドラフト4位で西武に入団。1年目こそファームで10試合(うち先発3試合)を投げるにとどまったが、2年目の昨年7月19日のオリックス戦(メットライフ)にプロ初登板を果たすと、着々と信頼を勝ち取っていった。ビハインドの状況での起用から、接戦の場面へと立場を変えていき、26試合に登板して自らの存在価値を示した。今季はキャンプ時から主力として見なされ、いまや勝ちパターンの一角としてすでに確固たる地位を確立している。

 同じ高卒でも、チームの先輩・高橋光成今井達也のように甲子園をにぎわせたスター選手ではない。だが、そのポテンシャルには1年目から一目置かれていた。最速150キロを超える球速、真っスラ系の伸びのある直球に、首脳陣は「予想以上の掘り出し物」と目を輝かせた。

 才ある者には、それを磨くにふさわしい環境が巡ってくるものである。1年目のシーズンオフ、平良海馬の出身地である沖縄・石垣島で自主トレをすることが決まっていた菊池雄星(現シアトル・マリナーズ)から「一緒にやるか?」と声をかけられ・・・

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