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野球浪漫2020

オリックス・漆原大晟 ここからが勝負 「こんなにプレッシャーの掛かる場面で、先輩たちは投げていたんだ」

 

力強い直球と落差のあるフォークを武器に、昨季はウエスタン・リーグで最多セーブのタイトルを獲得。ただ、背番号は3ケタだった。「支配下選手になって、一軍でやってやる」強い決意を胸に腕を振り今、背中には2ケタ番号がある。
文=真柴健(日刊スポーツ) 写真=佐藤真一、BBM


順調にアピール


 その一歩をかみしめて、マウンドに向かう。2018年秋の育成ドラフト1位指名でオリックスに入団した漆原大晟は、今春に支配下選手登録を勝ち取り、3ケタの『127』だった背番号は2ケタ『65』になった。

「やっとスタートラインに立てた。ここから、また頑張らないといけないと思っています。もちろん、うれしいですし、すぐに親にも連絡しました。ただ……。この世界では支配下選手登録されないと、一軍では投げられない。(2ケタ背番号は)通過点になるようにしたいです」

 最速153キロの力ある直球に定評があり、プロ1年目の昨季は二軍で39試合に登板。主にクローザーとして最終回のマウンドに立ち、着々と経験を積んできた。ファーム公式戦の成績は1勝0敗23セーブ、防御率3.52を記録。ウエスタン・リーグで最多セーブのタイトルを獲得し、オフにはプエルトリコでのウインター・リーグで鍛錬を積んだ。派遣されたアテニエンセス・デ・マナティでは13試合に登板して0勝2敗3セーブながら、防御率0.77と着実に手応えを感じていた。

 丹念に育てられた逸材に、春が来た。2月の宮崎春季キャンプ中に支配下選手登録されると、・・・

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