2016年、花咲徳栄高からドラフト4位で西武に入団して6年目の今季、愛斗が外野の一角のポジションをつかみつつある。過去5年間、一軍ではわずか10安打。チャンスを簡単にものにすることはできなかった。だが、試行錯誤を重ねて歩んできた道のりが実となり、花を咲かせようとしている。 文=上岡真里江 写真=高塩隆、BBM 2019年の変化
スッキリした表情がとても印象的だった。
「自分でこれまでの野球人生を振り返って一番思うのが、成功するのが遅い。認められるのが遅い。何回もチャンスをもらって、つぶしていく。じゃあ、そこで終わるのか? というところで、次どうしようと考えられるのが自分だなって」 2019年1月、プロ4年目のシーズンを迎えるキャンプイン直前、新シーズンへの意気込みを話す愛斗は、これまでとは明らかに違っていた。
16年にドラフト4位で入団し、2年目の17年に一軍デビュー。17年、18年で合わせて11試合、9打席のチャンスをもらいながらも無安打に終わっていた。周りを見れば、同年代の選手や、ファームで自分よりも成績の出ていない選手が、同じように一軍デビューを飾り、次々と『初安打』を自分史に刻んでいる現実に、嫉妬と焦りが入り混じった、なんとも言えない重く黒い感情を抱え込んで18年を終えていた。
ところが・・・
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