僅差のゲームの終盤戦。あと2回抑えれば――。西武ドームの8回のマウンドで、ダイナミックに腕を振るのが、2年目のドラ1右腕・増田達至だ。各チームとも経験豊富なリリーフ陣が終盤を固める中で、クローザーの高橋朋己とともにフレッシュな『勝利の方程式』を形成している。苦い記憶もまだ鮮明に頭に残っている。だが、それさえ今は経験の一つだ。 取材・構成=田辺由紀子 写真=田中慎一郎、BBM すべてを経験に
──シーズンも最終盤です。現在の状態としてはいかがですか。
増田 体の状態もいいですし、自分の思ったように投げられているボールも昨年に比べると増えているので、そういう面ではいいかなと思います。
──9月9日の
ロッテ戦(QVCマリン)では延長11回に登板。9回に高橋投手が一発を浴びて同点とされ、非常に難しい場面ではあったかと思うのですが、福浦選手にサヨナラ打を許して敗戦投手となってしまいました。悔やむのはどのようなところですか。
増田 いつでも心掛けていることが、先頭バッターをしっかりとアウトに取るということなんですが、そこで先頭を出してしまったという……そういうところですね。
──悔しい負けだったかと思いますが、切り替えはできていますか。
増田 はい。昨年は少し引きずっていたところもあるんですけど、シーズンは長いですし、次の日も嫌でも試合があるので。今年はしっかりと切り替えられているかなというのはありますね。
──ここまで投げてきた中で、印象的な試合やシーンなどがあれば教えてください。
増田 交流戦のジャイアンツ戦です。
──5月21日、西武ドームでの試合ですよね。9回に逆転を許して敗れた試合でしたが、それは悪い意味で印象的だったということでしょうか。
増田 悪い意味でもありますし、いい経験ができたっていうのもあります・・・
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