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伝統ある人気球団の正捕手候補として入団した梅野隆太郎。その思い切りのいい打撃と安定した守備で開幕一軍を勝ち取った。野球で一番と言っていいほど経験が必要なポジションであるために先発出場は少ない。だが、昼は二軍戦に出場し、夜は一軍の試合を勉強する日を続けている。今は正捕手になるための英才教育を受けながら、1分、1球を大切大事に、1歩ずつ毎日進化している。
取材・構成=椎屋博幸 写真=早浪章弘、BBM

見えなかったことを確認しながら成長

──昨年までは大学日本代表で正捕手を務めるなど、常時試合に出ていたわけですが、それが今は一軍でもベンチスタートが多いです。難しさなどはありますか。

梅野 ピッチャー一人ひとりの性格や傾向、そしてこの場面ではこのボールを投げたがるというのを見つけるのは試合に出る機会が少ない分だけ難しい部分はあります。その中で、ベンチで先輩捕手の方々の配球を勉強し、投手の投げる球を研究しています。自分がマスクをかぶったときは、この場面ではこの球種を投げさせたいなどとシミュレーションをしながら試合を見ています。

──「そういう配球をするんだ」というようなこともありますか?

梅野 そうですね。僕も配球を組み立てながら見ているのですが、やはりベンチにいるだけでも学ぶことが多いです。さらに捕手をしていると見えない、走者の動きなどをベンチで確認しながらも見ています。

──試合には出られなくても、脳はフル回転しているのですね。

梅野 小さなことでも吸収しようと思っています。打った瞬間の外野の動きなどは、キャッチャーをしているとなかなか見られるものではないですし、また内野手がベンチの指示でどういう動きをし、どうポジショニングを取るのか。そして、左右の打者で、またアウトカウントでの守備位置なども見るようにしています。

▲開幕巨人3戦目(3月30日)で途中からマスクをかぶったが大量点を奪われプロの厳しさを味わった



──プロになると勉強になることが多い。

梅野 やはりアマチュアとは違う動きが多いです。野球は確率のスポーツだと思うので、点差に合わせてポジショニングを取るのですが、それだけではないところでのポジショニング取りをすることがあります。そこは「へえ」と思います…

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