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7月28日に36歳を迎える年男。だが、チーム内には9人の年長者がおり、風格はあってもベテランの中では若手という地位にいる森野将彦。5月には2試合連続で自らの代名詞でもある3ランをマークするなど、その打棒が戻ってきた。交流戦終盤には四番にも着座。この男、間違いなく打線のキーマンである。
取材・構成=富田 庸 写真=桜井ひとし

自分の良さを再確認

──交流戦は13勝10敗と勝ち越して4位。チームの調子が徐々に上がり、セ・リーグでも上位争いに絡んできています。

森野 一時期よりも勝ち方というか、勝ちパターンが見えてきましたよね。その中で、個々がどんな役割をすればいいかも、少しずつ見えてきています。攻撃陣に関しては、谷繁(元信)監督が交流戦から打線を動かしました。一番には大島(洋平)が固定され、塁に出るという仕事をやってくれている。加えて、平田(良介)が四番を外れたことも分岐点になりました。そこで、「誰が打つんだ?」ではなく、みんなでやらなければ勝てないということが、明確に出てきたと思っています。

──打線が機能し出したと。その中で森野選手は主に三番、五番に座っていますが、交流戦終盤には四番を任されることもありました。

森野 クリーンアップをずっと打たせてもらっているので、それにふさわしい仕事をしないといけません。五番のときは前にいる大島、ルナの調子がいいので、走者がいる場面で打席に立つことが多い。四番にはやはり「ここで打ってほしい」という期待があるので、その機会を逃さないようにする。三番ではルナが後ろにいるということで、チャンスを広げられるようにする。それぞれの場所で、自分の役割を意識していますね。

──その言葉どおり、ルナ選手、大島選手、森野選手が打撃ランキングの上位に来ており、この3人が打線の中心を担っています。

森野 大島が塁に出て、ルナ、僕、和田(一浩)さんというところで、打点をしっかり挙げられているので、打線がつながっているという印象はありますね。本塁打数はそれほど多くなくても、後ろに後ろにという意識で回せていることが結果に表れています。

──森野選手自身の数字では対右投手が打率.285に対し、左投手には同.310と良い数字です。

森野 今までの数字が悪過ぎましたからね。もともと、左を苦にしないタイプだったんですけど、ここ数年は苦手意識を植え付けられてしまったというか…

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