右肩を手術した2012年は一度もマウンドに立つことができなかった。オリックスに移籍した13年も開幕前に右鎖骨下の腕神経そうを痛めシーズンのほとんどを治療に費やした。かつてのセーブ王・馬原孝浩が再び一軍の舞台に戻ったのは同年9月28日の日本ハム戦(京セラドーム)。実に711日ぶりのマウンドだった。そして、完全復活を遂げた今季、日本球界のトップを知る男がオリックスを勝利へと導く―。 取材・構成=三橋祐子 写真=湯浅芳昭、BBM 手術、移籍、故障完全復活の2014年 ─前半戦が終了し、ホールド数20はパ・リーグ5位タイ。6月には月間防御率0.90をマークするなど、いいシーズンを過ごせているのでは?
馬原 順調に調子を上げてこられていると思います。首位争いをしていてチーム状況も良いですし、その流れに乗れているのかなと。
─今季の好調を支えている中継ぎ陣の雰囲気はいかがですか。
馬原 いい意味で部活の延長のような雰囲気があります。ホークスのときは一人でもくもくとやっていましたが、オリックスではリリーフ一体となってやっているというか、そういったまとまりを感じますね。ただ、ポジションがクローザーからセットアッパーに変わったので、そういった違いもあるとは思いますけど。
─セットアッパーの今は、何を意識して投げているのでしょう?
馬原 相手の流れを止めたり、リードがあればリードを保って後ろに渡すことです。以前、後ろで投げていたときに感じていたことですが、前にいいピッチャーがいると刺激になるんですよ。だから、そこに僕がいることによって後ろにいい刺激を与えられるように、常々、そういう責任感を持ちながら投げています。
─今は
比嘉幹貴投手の後を受けて7回に登板することが多いですね。
馬原 序盤の時点で勝っていればそのまま準備して行く、というパターンができているので準備はしやすいですね。
─疲れはないですか。
馬原 今は気が張っているので疲れを感じる余裕はありませんけど、やはり夏は疲れが出てくるものです・・・
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