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侍にも初選出!巨人・田口麗斗インタビュー「勝利を手繰り寄せることは本当に大変」

 

21歳の左腕がいなかったら、果たして巨人の2016シーズンはどうなっていただろうか。高卒3年目、開幕前の一軍キャリアわずか13試合だった田口麗斗は、ベテラン勢の故障と不調で苦しい先発事情の中、開幕ローテーションに名を連ね、これを守り抜いた。チーム唯一で、自身キャリア初の2ケタ10勝も、ほんの通過点。右肩上がりで成長を続ける左腕の、次なるターゲットとは。
取材・構成=坂本匠、写真=神山陽平、BBM


1勝することの難しさ


小誌でブレーク目前の左腕を今年初めてインタビューしたのは、1月下旬のことだった(2月8日号で掲載)。充実のハワイ自主トレから帰国直後、宮崎での春季キャンプが始まるタイミングで、3年目のシーズンに向けて期待に充ちあふれた田口麗斗が、まず目標として掲げたのが『開幕一軍』。今思えば少し控えめだが、前年、13試合に登板も、まだ高卒3年目、一軍デビュー2年目の選手である。目標は妥当なラインだったが、終わってみれば1シーズンを通して先発ローテーションを守り抜き、10勝はエース・菅野智之を上回る勝ち星で、チームの勝ち頭に。そんな活躍が侍ジャパン・小久保裕紀監督の目に留まった。11月10日から4試合の強化試合に臨む、日本代表にも初選出。激動の1年を振り返ってもらうため、代表の話題に触れると、照れながらも言葉に力を込めた。

――初めて、侍ジャパンのトップチームに招集されました。来春3月に第4回WBCを控えた中での最後の強化試合。本番のメンバー入りへのチャンスでもあります。

田口 侍ジャパンに呼んでいただけるとは思ってもいなかったですが、「チャンスだな」と感じました。自分がメンバーに残る残らないではなくて、日本を代表するピッチャーの方が集まる場なので、いろいろ勉強して、吸収して帰ってきたいな、と。

――なるほど。ただ、小久保監督は常々、先発左腕の台頭を期待していました。今回の強化試合は田口選手を含む6人の初選出投手にとってはテストでもあります。NPB球よりも滑ると言われるWBC公式球の対応と、マウンドへの対応、その場での修正力を見たい、と。

田口 あらかじめWBC球を送っていただいていて、秋季練習中にブルペンにも入りました。確かに滑りますけど馴染んできた感じはあります。対応できるようになりたいですね。

――メキシコ、オランダが相手で、打線にはズラリと外国人が並びます。対外国人選手の印象、対応は。

田口 自分は例えば・・・

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