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記録の手帳 / 千葉功

2016年プロ野球、17人の皆勤選手たち

 

ペナントレースは終了したが、今年も全試合に出場した選手はパ・リーグで11人、セ・リーグで6人いる。ロッテ角中勝也は1試合も欠場することなく首位打者を獲得した。かつては規定打席に達すると打率を守るために欠場してタイトルを獲得した例も珍しくなかったが、最近は姿を消しているのは喜ばしい。今回は2016年の皆勤選手たちにスポットを当ててみたい。

阪神鳥谷敬は不振で全イニング出場の記録は途絶えたが、全試合出場は継続している


全イニング出場はセ・パで4選手


 2016年の全試合出場選手はパ・リーグ11人、セ・リーグは6人の合計17人。3割打者はパ・リーグが6人、セ・リーグが9人の合計15人だから打者の3割に匹敵する全試合出場である。(A表参照)


 全試合どころか、試合中に一瞬も出場メンバーから姿を消さなかった全イニング出場も3人いる。広島田中広輔日本ハム中島卓也西武秋山翔吾である。秋山は15年に続き2年連続の全イニング出場である。

 現役では2年連続が最高のこの全イニング出場を10年間も続けたのは現阪神監督の金本知憲である。広島時代の99年7月21日にスタートしたこの記録は03年に阪神に移ってからも続いた。10年の開幕直後の4月18日、横浜戦の先発メンバーから外れて連続フル出場は前日までの1492試合でストップした。この年は右肩を痛め、前日までの打率は.176に低迷。守っても送球が満足にできずに左翼前への当たりを二塁打にするシーンが何度も見受けられた。

 00年から09年まで10年続いた金本の全イニング連続出場だが、これに挑戦しようとしたのが阪神の後輩である鳥谷敬である。プロ1年目の04年9月21日から休み知らずであった鳥谷の連続出場は、11年現在で1034試合連続。さらに12年は開幕から全イニング出場となり、同年開幕から15年の閉幕まで575試合連続で全イニングとなった。

 しかし、16年は開幕から打力が振るわない。7月23日の広島戦でも4の1で打率は.231だと、翌24日のDeNA戦ではスタメンに鳥谷の名はなかった・・・

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