週刊ベースボールONLINE

岡田彰布コラム

外国人選手には、配慮はしても遠慮したらアカン!マートンは阪神の一員なのよ。これを忘れたらアカン!

 

難しい外国人操作術。チームの一員だと植え付けるべき


 実はオレ、スポーツ新聞マニアなんですわ。一般紙はもちろん、関西のスポーツ新聞4紙を宅配してもらっている。これは現役時代から続いていることで、各紙の論調、ニュース、情報を読み比べているんよね。特に監督時代、例えば先発投手の予想で、どこか一紙が違った投手を掲載していたら、その心境を探り、戦術に役立てていたこともあった。

 これは評論家になった今も変わらないけど、最近の関西スポーツ新聞は、阪神の外国人選手のことを連日、大きく扱っている。マートンメッセンジャーが、やる気のない態度で、これはチームにとってマイナスな影響を及ぼしている……といった論調なのだ。

 難しい問題ではある。オレも何度か経験している。例えば2010年、オリックスの監督に就任したばかりのシーズンだった。当時、オリックスにカブレラという超大砲が在籍していた。西武時代にホームラン王に輝いた長距離砲で、ホンマ、当たればどこまで飛ぶんや、というくらいのホームランを打っていた。それがオリックスに移籍してきて、オレが使う側になった。そのシーズンの開幕戦。オレはカブレラの起用法を決めていた。四番・DHである。スターティングメンバー表に書き込み、カブレラに伝えたら、本人がそれを拒否するんよ。「守りたいから一塁で使ってくれ」ときた。

 オレはこれを受け入れたらアカンと思ったわ。チームの方針があり、勝つためにこちらは最良の策を練る。それなのに自分本位な考えを譲らない。だからオレはカブレラに言ったわ。「ええよ、それなら使わんから」──。先発メンバーを書き直したわ。カブレラを使わず、四番に北川博敏を入れた。カブレラ?その試合、代打にも出さず、ベンチに座ったままやった。

 翌日、「複雑な気持ちだった。方針どおりにする」とカブレラが言ってきたから、2試合目から先発で使った。するとどうよ・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング