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岡田彰布コラム

FA制度からの流れで、生まれたポスティングシステム。代表的な選手のメジャー流出はつらいけど、時代は流れているからな

 

オフになるとメジャー移籍を望む選手が出てくる当たり前の時代


ポスティングシステムでメジャー移籍が容認された広島前田健太やけど、行きたい気持ちはよく分かるわな。オレら現役のときは考えもよらんかったけど



 もう師走だ。アッという間に1年が過ぎようとしている。球界もオフシーズンに入って、話題は選手の契約更改交渉などに移っているが、それとともに海外への移籍問題。これもこの時期の恒例行事になっている。

 今年の場合はポスティングシステム(入札制度)を使ってメジャー移籍が容認された広島の前田健太投手。海外FA権を行使し、メジャー移籍を希望しているソフトバンク松田宣浩内野手の2人に注目が集まっている。

 まあ、今年はこの2人だが、毎年、毎年、シーズンが終わればメジャー移籍を望む選手が増え、これから先も若い有望な選手が、同じような道を歩んでいくのだと思う。これも時代の流れ……と言わざるを得ないし、理解できるところもある。ただ、われわれの時代では考えもつかない話で、ある部分ではオレも時代の流れに乗り遅れているのかな……と考えることもあるわな。

 オレがプロに入った時代、メジャーへというような考えは、誰も持ってなかったわ。確かに村上雅則さんがメジャーでマッシーと呼ばれ、活躍されたということくらいは知ってはいたが、果たしてオレもメジャー・リーグでなんてことには結びつかなかったよな。メジャー・リーグはあくまで遠い存在で、あこがれとか目標ということにもならない。まず目の前のこと。チームの中の競争に勝って、レギュラーをつかむ。そして優勝に向けて頑張る。球界を代表するような選手になりたい……。そういうことしか考えない時代。メジャーに行きたい……と、少なくともオレは1度も考えたことはなかったわ。

 昔、早大でアメリカ遠征に行った際、試合を見に来ていたメジャー関係者から「このまま残って、メジャーでプレーすれば」と声を掛けられたことはあったけど、こんなこと、信じるわけがないよな。あくまで社交辞令。ただウソでもうれしかったし、支えになったことはあったけど、それが現実になるなんてことは、これっぽっちも思わなかったよ。それほどメジャーは遠い存在で、簡単に行ける所ではないというのが根底にあったから。

 それはもう時代遅れの考えであり、メジャーはいまや近い存在で、あこがれから現実のモノと考えられるようになっているもんな。いまでは海外FA権というモノも存在し、選手もより現実的に向き合えるようになっている。そもそも日本のプロ野球界でFA制度が発足したのは、オレが選手会会長をやっていたときである。選手会の初代会長が中畑(清)さんで2代目会長が原辰徳。そして3代目会長がオレだったけど、そのときに、FA制度の導入が論じられ、そして実現していったのである・・・

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