藤川球児の涙にオレも大泣きした08年CS
年を重ねるごとに、涙もろくなっていく。テレビを見ていてもそう。胸打つ場面とか、悲しいシーンで涙が出るんよね。これって、年のせい?そんなオレが大泣きしたのが2008年やったな。そう、
巨人に大逆転されて優勝を逃したシーズン。これでオレは責任を取って、監督を退くのだが、最後はクライマックスシリーズ(CS)が待っていた。
京セラドームでの
中日戦やった。
阪神と巨人、そして中日が3強を形成していた時代やった。シーズンであんなV逸やったから、虚脱感はハンパなかった。でもCS制度ができて2年目。監督として最後の戦いよ。オレはとにかく勝って、ファイナルシリーズで巨人と戦う……ことを目指した。
中日と1勝1敗となり、いよいよ決着の試合。予想どおり、接戦になった。強烈な守り合い。1点取られたら負けの展開で、終盤、オレは
藤川球児をマウンドに送った。迷いのない継投だったけど、その球児が打たれた。
タイロン・ウッズにホームランを打たれた。球児はストレート勝負にこだわり、それを打ち返されたのだ。もし変化球を投げていたら……と評する意見もあったけど、そこが球児ということ。その一発で敗退となったのだが、オレはすがすがしさを感じていたわ。球児らしいピッチングで、それで負けた。監督として最後の試合、悔いはなかった。
そのあとよ。ロッカーに戻ったら、何だかドームが騒がしくなっている。球団関係者からグラウンドに戻ってください、と伝えられ、戻ってみると・・・
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