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岡田彰布コラム

日本シリーズという素晴らしい舞台に立つということは、大きな自信につながり新しい意欲にもつながるんよね

 

日本一という事実だけでつらいことすべてが吹き飛ぶな


85年の日本シリーズは五番としての役割を果たせたとはあまり言えんけど、西武を下して日本一はうれしかったわ。ゲイルに飛びかかろうとしている左から二番目がオレです。大きな自信を得たよな/写真=BBM


 もう31年も前になる。1985年11月2日だった。舞台は西武の本拠地・所沢。阪神の3勝2敗で迎えた日本シリーズ第6戦。この試合に勝てば、球団史上初の日本一である。大目標に向かって、ホンマ、チームは一丸となっていた。そして1回表、二死満塁のチャンスで打席に長崎啓二さん。マウンドは高橋直樹さん。右から左に吹く強風を、オレは一塁走者として確認していた。

 この風ではライトへのホームランは厳しいな……と、試合前からみんなが感じていた。だが、その打球は風を切り裂き、ライトスタンドに向かって伸びていった……。

 と、まあ、こういう書き出しで始まったコラムだけど、もうすぐ日本シリーズを迎える。果たして今年、日本シリーズに進むのはどこなのか。オレの予想はセが広島、パは日本ハムとなっている。これを皆さんが読むころには、対戦カードは決定しているだろう。そういう時期なので、今週は日本シリーズ展望特集とのこと。そこで、85年の阪神対西武の日本シリーズの1シーンから書き始めたのである。

 85年のタイガースは打撃力のチームと呼ばれた。R.バース、掛布雅之(現二軍監督)さん、オレのクリーンアップを中心に、圧倒的な打力でセ・リーグを制した。その勢いをもって、初の頂点に挑んだのだが、相手の西武も強いチームだった・・・

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岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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