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岡田彰布コラム

岡田彰布コラム「阪神の中継ぎ陣は強力やで。勝ちパターンも決まってきた。交流戦は投手力をフルに出せばパに十分に太刀打ちができるよ」

 

左腕の島本もすごい球を投げ出しているわ


6回まで勝っていたら15勝1敗の中継ぎ陣


 5月29日、オレは甲子園の放送席にいた。阪神巨人のテレビ解説、そして時間をも忘れる素晴らしい試合を見たわ。その結果は……延長12回裏、代打・高山(高山俊)のサヨナラ満塁本塁打!! すごいゲームだったし、終盤に追いつき、最後に決めた阪神にとって、ホンマ、大きな1勝になった。

 勝った要因はいろいろある。その中で最大のものは阪神中継ぎ陣の強さである。これは巨人の中継ぎ陣と比較して、圧倒するほどのスゴみがある。野球は守り、野球は投手力といわれるが、これをあらためて実証する阪神の劇的勝利やった。

 とにかく今シーズンのタイガースのセットアッパーからクローザーの陣容は素晴らしい。勝ちの展開での能見(能見篤史)、藤川(藤川球児)、ジョンソン、ドリス。これは相手にとっては脅威や。それを実証するデータがある。なんでも今シーズン6回を終わって阪神リードの場合、ナント15勝1敗という数字があるそうだ。先発投手が頑張り、6回を1点リードする展開なら、これでほぼ勝てるということ。ということは、相手チームにしてみれば、6回までに何とかリードしとかないと勝ち目がないということになり、これは相当なプレッシャーになる。

 同じような勝ちパターンをオレは経験している。そう、2005年、リーグ優勝のときの「JFK」よ。あのときはまさに盤石。1点でもリードしていたら、7回以降のこの3人で逃げ切れる。そう確信していたもんね。

 もちろん、いつの時代も中継ぎ投手は重要よ。ただ、先発に重きが置かれていた時代もあり、セットアッパーに光が注がれることは、あまりなかった。でも監督になって、オレは考え・・・

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岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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