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岡田彰布コラム

岡田彰布コラム「交流戦はパのパワーが勝った。さて阪神は……一番・近本が失速して負けが込んだ。今後の動向は近本次第や」

 

05年は出塁率の高い赤星[右]を一番にして優勝した。ルーキーの近本[左]も今の不振をはね返し、出塁率を上げて塁上で相手を揺さぶるような攻撃を見せてほしいと思うわ


オレの交流戦予想はハズレ。阪神は近本の不振が影響


 このコラム、実は交流戦日程の終盤のほうに書いている。だから最終的な結果は分かっていない。でも、多分、こうなるんやな……と予測できる。ああ……今年もまたパ・リーグがセ・リーグに競り勝った、ということやね。

 オレは交流戦が始まる前、今年はセのほうが勝ち数で上に行くかも、と予想していた。根拠はいろいろあるけど、セの投手力が上。これが決め手のひとつやった。しかし、パ・リーグのパワーがこれを上回った。交流戦がスタートして以来、この流れは変わらぬままやった。その象徴が、今年のセの首位を走っていた広島が交流戦に入った途端、パタっと勝てなくなってしまったこと。交流戦だけの順位表をみれば、優劣は一目瞭然。広島、中日ヤクルト阪神が軒並み負け越し、巨人DeNAが奮闘。リーグ比較ではやはりパが優勢やったことが分かる。

 こうも長く、偏った結果が続くのか。原因を洗い、結論付けることは、簡単じゃない。理由がはっきりすれば、対処もできるが、野球はやっぱり生き物。戦っている人間しか分からぬ感覚もあるし、原因の究明は来シーズンに持ち越しということになるやろう。

 さて、そんな交流戦で前半は頑張った阪神だが、中盤以降は息切れ気味。これを在阪のスポーツ新聞が原因を探す。するとこんな声が出てきた。「一番打者失速!!」「近本よ、カベをブチ破れ!!」。こんな活字が躍っていた。

 まあ、すべてではないが、一番バッターの不振が、チームに影響していたことは確か。ルーキー近本(近本光司)である。打率が3割を軽く超えていたのだが、ここにきて急降下。2割7分台にまで落ちた。率がここまで下がるということは、必然的に出塁率も落ちるということ。こちらのほうがチームにとって、非常に苦しいということになる。

 やっぱり一番打者の役目は・・・

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岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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