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岡田彰布コラム

岡田彰布コラム「新型コロナ禍の影響でドラフト会議が見えないわ。こんなときこそスカウトの眼力が問われるやろな」

 

相次ぐ新型コロナ感染拡大によってさまざまな大会が中止になっている。こういうときこそスカウトの眼力が必要になってくるやろな/写真はイメージ=BBM


藤浪よ、つらい時を乗り越えていけ!


「ステイ・ホーム」が続く。いかにストレスを溜めないか。心のコントロールが重要だ。野球と同じ。スピード、球質、キレは大事だが、コントロールこそ、投手の生命線……。オレはそれを感じる。イライラを消し、心をおだやかにする。この精神コントロールが今、求められる。

 ステイ・ホームでテレビを見る時間が増えた。前にも書いたが、お笑い番組が好きだ。それとドラマがいい。特に刑事もの。録画して見ることが多い。「終着駅」シリーズもそのひとつ。ところが主人公の刑事の奥さん役だった女優の岡江久美子さんが天に召された。憎っくき新型コロナ……残念だ。本当に悔しい。岡江さん、安らかに。



 プロ球界も新型コロナに揺れた。でも梨田(梨田昌孝)さん、片岡(片岡篤史)が無事に復活してくれたようだし、球界で初めて感染した阪神の藤浪(藤浪晋太郎)が久しぶりに元気な姿を見せた。深々と頭を下げ「軽率だった」「迷惑をかけてしまった」と後悔の言葉を続けていた。確かにそれはあるだろう。もっと慎重に行動していたら……。非難する声は多かったと聞く。しかし、重要なのは“今”からである。

 すべてを受け入れて、ホンマ、リ・スタートを切るしかない。プロの人間、プロの投手として、結果を出すのはマウンドでしかない。藤浪もそう語っていた。それを胸に刻む。そうすることで、力が湧いてくる。オレはその力を信じたい。例えばオリックス。阪神淡路大震災のとき、みんながひとつになった。オレはそれを現場にいて感じた。自分に何ができるか。それを考え続け、力の結集が「がんばろう、神戸」となり、優勝という形になったのだ。

 かなりのブランクがあったから、藤浪はつらい時を迎える。しかし、それを乗り越えろ。ひたすらに何ができるか、を見据えていく。それが力になる。そして何カ月後かに、あのときの新型コロナ禍が……と、落ち着いて振り返る日が、必ず待っているに違いない。

今季のドラフト会議はスカウト同士の勝負やな


 この原稿を書いているときは、ゴールデンウイーク(GW)前やけど今年のGWは、ホンマ、様相が一変するやろな。自粛、自粛で、にぎわいは消える。でも、それが新型コロナ禍に打ち勝つ方策であるなら、信じるのみ。オレも必然、ステイ・ホームでGWを過ごす。「そのGWですが、特集はドラフトです。それでコラムをお願いします」。担当のS君にはGWは関係なし。淡々と指令が飛んできた。

 半年後のドラフトか……。ホンマ、これは一体、どうなるのか。現状、オレには想像できない。例えば高校生ドラフト候補やけど・・・

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岡田彰布のそらそうよ

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選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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