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岡田彰布コラム

岡田彰布コラム「練習試合再開で阪神に明と暗が出てきたよ。明=ボーアに打撃が戻った。暗=間が悪過ぎる藤浪や」

 

6月2日の広島戦の4回に右翼席へ豪快な一発を放ったボーア。コンパクトに打って豪快な打球。それを続ければバースのようになれるよ/写真=毛受亮介


ボーアはミートすれば飛ぶと分かったはず


 オレが住んでいるのは西宮市。そう、兵庫県であるが、ここを含め、関西地方はようやく落ち着き始めた。新型コロナウイルスの感染者が「0」という日が続く。これから先、2波、3波が必ず襲ってくる……という予測の中、現状はやっと安心か……と思えてくる。これがいつまでも続けば、と願う。その一方で東京が心配だ。日本中が元の姿に戻るにはどうすればいいのか。言われているとおり、個人のできるだけの注意、これしかないんだろうな。

 そう考えていたとき、飛び込んできたショッキングなニュース。巨人の坂本(坂本勇人)と大城(大城卓三)が新型コロナウイルスに感染したというもんやった。チームの柱と、レギュラー捕手を期待される2人。ともに「微陽性」ということで、6.19開幕は予定どおりにというのが今の見通しだとか。それでも感染者が新たに出れば、開幕見直しだってありうる。予断は許されないが、検査結果(※結果は陰性)を受けて、今後の流れを見守るしかない。

 6.19に向け、プロ野球は練習試合が続いている。阪神は、といえば6月2日から甲子園で広島戦。この段階で、チームの中に“明”と“暗”がクッキリと出た。

“明”=これはズバリ、四番候補・ボーアのバッティングである。2日の試合でホームランを放ち。3、4日にも一発ずつ。メジャーの底力を示したわけで、矢野(矢野燿大)監督も少しはホッとしたことだろう。

 沖縄の春のキャンプでボーアのバッティングを見た。当たれば軽々とフェンスを越えていくパワーはさすがだった。今度は大丈夫……と安心していたのだが、実戦形式が始まると、パタッと止まった。一体、どうなったのか? 明らかに力み過ぎというのが原因で、パワーが逆効果になっていた。大きいのを打とう、打とうとするあまり、大振りになり、打球が上がらない。ボールとバットが当たる瞬間、力みのためにブレとズレが生じていたのだ。正直、これで開幕になればキツイな……と感じていたころ、この新型コロナ禍である。開幕が3カ月ズレたことで、ボーア自身、考えることがあり、うまく修正できたに違いない。

 2日のホームランは内角高めのボール気味の真っすぐやった。これを詰まりながら、ライトに放り込んだのだが、このスイングが・・・

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岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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