週刊ベースボールONLINE

岡田彰布コラム

岡田彰布コラム「ヤクルト・村上の打撃がすごい。三冠王の可能性も出てきた。『落とす』特集でオレの意見、フォークは見逃す変化球よ!」

 

フォーク&スプリット特集なのに江川(江川卓)さん!? 真っすぐとカーブの2種類だけで打者を圧倒した投球やった。それは個人的にはフォークを超えたストレートやということ。それが江川さんのすごさよ[写真=BBM]


村上の打撃のすごさは選球眼の良さにある


 危険な暑さが続く。好きなゴルフも足が遠のく。熱中症が怖い。皆さん、対策を取り、ホンマに気をつけてください。

 とはいってもオレは現役のころ、夏が得意やった。春先から投手がいい状態で投げ「投高打低」の傾向が続くが、ガラリと一変するのが夏の訪れから。投手陣に最初のヘバりがきて、バッターが状態を上げる。こうなれば逆転現象が起き「打高投低」となる。ここからが打者の打ちどき。現実に今シーズンもそれが起きている。2、3人しかいなかった3割バッターがセ・リーグの場合、急に増えた。

 代表格がヤクルトの村上(村上宗隆)か。いや彼は開幕からずっと結果を残している。春、夏に関係なく力でここまで持ってきている。そして夏到来で、勢いは増すばかりではないか。こうなれば期待するのがトリプルクラウン、そう三冠王への挑戦。「令和初の三冠王」の誕生はあるのか? きわめて可能性が高いと判断する。あの若さであの打席での立ち姿。ドシッとして風格がある。そして相手投手のペースにはまらない。自分のタイミング、自分のポイントで打っているところが素晴らしい。これは簡単ではない。

 崩れる要素はあるのか? 強打者が陥るのがボールを追いかけていく状態になったとき、危険なシグナルが灯る。それによってタイミングにズレが生じ、打てるポイントに狂いが出る。それで状態を落としたバッターを何人も見てきた。

 要するに重要なのは「選球眼」に行き着く。ボール球に手を出していくと、自分のスイングができなくなる。ボールを見極める力、それが・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング