都立高からプロへ羽ばたき、注目を集めるも、常に意識は入団後の“活躍”だった。強い意志を持ち続け、不慣れな中継ぎ登板にも順応し、6月には一軍合流を果たしたが、昇格には至らず。次こそは一軍登録、そしてマウンドへ――。明確な目標を胸に、期待のルーキーが飛躍を誓う。 少ない球数で肩を作るのが優秀な中継ぎ
キリリと整った太い眉が、意志の強さをうかがわせる。昨秋のドラフト9位で、都立雪谷高から入団した
鈴木優。都立高から大学、社会人を経ずにプロ入りした投手は9年ぶり3人目だ。しかし入団会見では、最下位指名や都立高出身に関して「プロに入れば関係ない」と言ってのけた。
プロでは初めて中継ぎを任され戸惑いもあったが、二軍に
平井正史投手コーチがいたことは幸運だった。現役時代は主に中継ぎで活躍。高卒2年目の1995年に抑えに抜てきされ、最優秀救援投手と新人王に輝き
オリックスのリーグ制覇に大きく貢献した。鈴木にとっては良き指導者であり、目標でもある。
「2年目で一軍の抑えとして優勝なんて、正直信じられない。でもそれをできた人がいるんだから、自分も頑張らなきゃいけない。来年、平井さんと同じぐらい活躍できるように、というのを目指しています」
平井コーチにまず教えられたのが、「少ない球数で肩を作るのが優秀な中継ぎだ」ということだった。
最初は40球ほど投げないと不安だったが、試行錯誤の末・・・
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