ドラフト3位ルーキーは今、ファームで四番を担っている。筋骨隆々の肉体から繰り出される豪快なスイングを見れば、チームを担うスラッガーとしての期待が大きくふくらむばかりだ。シーズン開幕から2カ月が経過。プロの世界はどう見えているのか。
取材・構成=小林篤　写真=松田杏子、BBM


　ユニフォームの上からでも分かる分厚い筋肉。みなぎるパワーをバットに乗せて打球を飛ばす。「趣味は筋トレ」と語るルーキーの持ち味はもちろん長打力だ。しかし、一軍舞台では結果を残すことができず、力不足を痛感した。現在は課題を克服すべくファームで汗を流す毎日。目の色を変えて打席に立っている。

──まもなく1年目のシーズンも2カ月がたとうとしています。プロの生活も慣れてきたのではないでしょうか。

澤井　毎日のように試合があるのは初めての経験で、日々の緊張感などで疲れが出ることもありました。でも、最近はいい意味で慣れてきたというか、次の打席、試合に向けて考える余裕も出てきました。

──肉体面での変化はありましたか。

澤井　キャンプインのときから体重は減ったのですが、脂肪を減らして筋量は残すという基本的な形が取れています。自分のベスト体重はまだ分からないのですが、現在はいいパフォーマンスが出せているのではないかと思います。

──二軍戦では打席数も100を超えました。プロの投手に対しての慣れは。

澤井　どの選手も武器となる球種を持っていて、打つことは簡単ではないですが徐々に慣れてはきたのかなと。

──投手のレベルが上がった中で、打席での取り組みについて大学時代から変わったことなどはありますか。

澤井　そこは今までと変わらず、打席は自分がやってきたことを冷静に出す場所だと考えています。相手投手の傾向がデータとしてあるので、特に準備段階を大切にして、頭の中がゴチャゴチャにならないよう、シンプルに打席に立つようにしています。

──データは投手の攻略に有効な一方、取捨選択も難しいかと思います。

澤井　畠山(畠山和洋、二軍打撃)コーチの指導の中で・・・