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ファームから熱き魂で挑む! 進撃のHOPEたち

中日・樋口正修 自慢のスピードでアピール「支配下選手になることではなく、一軍に上がれる選手になることを目指しています」

 

目指すべき方向は明確だ。武器はチームで1、2を争うスピード。「足で生きてきた」という言葉にすべてが集約されている。ファームでは、育成ルーキーながら連日のようにスタメンに名を連ね、少しずつではあるが、着実に日々成長している。
取材・構成=牧野正 写真=川口洋邦、BBM

中日樋口正修[内野手/育成1年目/24歳]


 12球団の誰よりも大きな背番号を着けている。育成ドラフト3位のルーキーは小さな体に213番を背負ってファームで奮闘中だ。埼玉県で生まれ育ち、地元の駿河台大卒業後は独立リーグの埼玉武蔵ヒートベアーズで腕を磨いた。その足と野球センスに目をつけた中日への入団が決まり、現在は虎視眈々(たんたん)と一軍へのチャンスをうかがっている。

――開幕から2カ月以上が過ぎましたが、毎日のようにスタメンで出場していますね。だいぶ慣れてきましたか。

樋口 正直、こんなに試合に出させてもらえるとは思っていませんでした。慣れたというより、毎日が勉強です。

――すぐに試合に出られるとは思っていなかったのですか。

樋口 試合の終盤で代走、守備固めからかなと思っていました。普通にスタメンで使っていただけるとは思っていなくて、ケガ人が多いという理由もあるかもしれませんが、ちょっと意外でした。

――疲れは感じていますか。体力は課題の一つだと思いますが。

樋口 疲れていますけど、体というよりはメンタルの疲れですね。結果が出なかったり、ミスをしたりすると、やっぱりどうしても……(落ち込む)。育成1年目と言っても、今年で25歳なので、ある意味、崖っぷちじゃないですか。しっかり結果を出していかないといけない立場ですから。でも毎日のように試合があるので落ち込んでいる暇はなく、気持ちの切り替えが大切。そこが疲れるというか、しんどい部分ですよね。どうしても調子が悪いときはありますので。

――プロのレベルの高さを実感していますか。

樋口 独立リーグのときに対戦していますから、ある程度のレベルは分かっていました。ただ、やっぱり実際にプロの世界に入って、いろいろと違いを感じています。技術的なこともそうですが、考え方ですよね。打撃も守備も考えるべきことが本当に多い。今までやってきた野球と全然違う野球をしている感じです。守備位置ひとつでも投手のタイプや球種、打者のタイプや傾向、そのときの状況も考えながら守らないといけない。本当に頭を使って考えないとダメなんだなと。

――ファームでは二塁を守り、二番と九番を打つことが多いですね。

樋口 自分は大きいの(長打)を打つタイプではないですし・・・

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