文=永山智浩 写真=BBM ヤクルトのオンドルセク。貴重なリリーバーとしてヤクルトの勝利に貢献している
野手よりも投手の活躍が目立つ新外国人選手
即戦力として期待されているのが新外国人。今季はシーズン前までに入団したNPB初登録の外国人は投手16人、野手7人(育成は除く)。シーズン途中では投手3人、野手6人の計32人いるが、そのうちオールスター前までに一軍出場を果たしたのは26人いる。その選手の働きを見てみよう。まずは野手。
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ハーミッダ(日本ハム) 今季成績:44試合/打数149/安打33/本1/打点18/打率.221 ●
レアード(日本ハム) 今季成績:85試合/打数286/安打53/本15/打点45/打率.185 ●
セラテリ(西武) 今季成績:31試合/打数58/安打11/本0/打点6/打率.190 ●
ウィーラー(楽天) 今季成績:41試合/打数101/安打19/本5/打点16/打率.188 ●
サンチェス(楽天) 今季成績:47試合/打数149/安打33/本5/打点16/打率.221 ●
フランシスコ(巨人)※
今季成績:5試合/打数18/安打3/本0/打点1/打率.167 ●
デニング(ヤクルト)※
今季成績:40試合/打数124/安打26/本3/打点15/打率.210 ●
グスマン(広島) 今季成績:8試合/打数30/安打10/本0/打点3/打率.333 ●
シアーホルツ(広島)※
今季成績:50試合/打数186/安打50/本8/打点26/打率.269 ●
ナニータ(中日)※
今季成績:49試合/打数150/安打47/本0/打点15/打率.313 ※はシーズン途中入団 成績は7月22日試合終了時点 今季は野手で目覚ましい活躍をしている選手はいない。規定打席に達しているのは日本ハムのレアードのみ。打率は1割台だが、三塁の守備を買われレギュラーとして出場。下位打線を担っているが、15本塁打を放つ長打力と45打点はまずまず合格点と言ってもいいだろう。
広島はシーズン前に主砲の
エルドレッドが故障。開幕直後に獲得したのがシアーホルツ。3割を打っていたグスマンも故障し、推定年俸1億4000万円で契約したシアーホルツに掛かる期待は大きかった。4月19日に初出場したが、30日時点では打率.080と低迷。
しかし5月以降は日本野球にも慣れ打率も2割6分台後半まで戻している。優勝を狙うためには後半のカギを握る打者だ。中日のナニータは開幕から好調で打率も3割台をキープしていたが、5月末に腰痛で登録抹消。6月下旬に復帰し中軸を担っている。
一方、期待外れの新外国人もいる。楽天のサンチェスはメジャー7年で61本塁打、昨年の
ジョーンズに代わる大砲として期待が大きかったが、まったく的外れだった。二軍落ちも経験し、5本塁打、16打点で打率は2割そこそこ。四番がまったく固定できていないチーム状況を表している。
続いては投手陣。
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バンデンハーク(ソフトバンク) 今季成績:5試合3勝0敗0S0H投球回32防御率2.53 ●
ガラテ(日本ハム) 今季成績:11試合3勝1敗0S0H投球回23 1/3防御率1.54 ●
ライブリー(日本ハム)※
今季成績:5試合0勝0敗0S0H投球回6 1/3防御率14.21 ●
郭俊麟(西武) 今季成績:12試合3勝5敗0S0H投球回53 2/3防御率4.53 ●
バスケス(西武) 今季成績:30試合3勝1敗0S8H投球回31防御率4.06 ●
ミゲル(西武) 今季成績:3試合0勝0敗0S8H投球回2 2/3防御率16.88 ●
ルブラン(西武) 今季成績:8試合2勝5敗0S8H投球回44 2/3防御率4.23 ●
イ・デウン(ロッテ) 今季成績:22試合8勝2敗0S3H投球回67防御率4.03 ●
エレラ(DeNA) 今季成績:34試合2勝2敗0S16H投球回34 1/3防御率3.41 ●
ポレダ(巨人) 今季成績:15試合6勝5敗0S0H投球回94 1/3防御率3.24 ●
マイコラス(巨人) 今季成績:13試合6勝3敗0S0H投球回87 1/3防御率2.27 ●
サンティアゴ(阪神) 今季成績:3試合1勝0敗0S0H投球回16 2/3防御率4.32 ●
オンドルセク(ヤクルト) 今季成績:44試合4勝1敗0S17H投球回44防御率2.45 ●
ザガースキー(広島) 今季成績:19試合0勝0敗0S6H投球回15防御率2.40 ●
ジョンソン(広島) 今季成績:16試合7勝4敗0S0H投球回109防御率2.31 ●
バルデス(中日) 今季成績:15試合2勝7敗0S0H投球回93 2/3防御率3.46 ※はシーズン途中入団 成績は7月22日試合終了時点 打者陣に比べて投手陣は貢献度は大きい。先発陣では巨人のポレダ、マイコラスがローテーションに定着。故障した
内海哲也らの穴を十分に埋めている。広島の長身左腕・ジョンソンもローテーション入りしチーム2位の7勝をマーク。防御率も2点台前半と安定感がある。ロッテのイ・デウンは6月上旬まで先発として6勝を挙げ、その後リリーフとして2勝。新外国人では最高の8勝をマークしている。リリーフ陣ではヤクルトのオンドルセクが44試合に登板して4勝17ホールド、DeNAのエレラが34試合で2勝16ホールドとリリーバーとして欠かせない戦力となっている。
オールスターも終わり後半戦がスタートした。セ・リーグは大混戦となっているが、日本野球に慣れた後半、新外国人の活躍が優勝へのキーポイントとなってくる。