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中居正広コラム第49回 “レアな高校野球”にエールを!

 

8月10日から甲子園でセンバツ出場校による交流試合を開催


 これまで当たり前だった日常はまだまだ取り戻せてはいませんが、それでもスポーツを見られるシーンが少しずつ増えてきていることはうれしいですよね。

 その一方で高校野球は春のセンバツ、春季地区大会に続いて、夏の甲子園も79年ぶりに中止になってしまいました。でも、各地方の高校野球連盟が独自大会を開催。最終的には全49地区で大会が行われることが決定しました。これって本当にすごいことですよね。僕が何よりもうれしいなあと感じたのが、全国の大人たちが懸命に球児たちのことを考えて、日ごろの練習の成果を発揮する舞台を作ってくれたことです。

 きっと春の大会が中止になった後、選手たちはみんな夏に向けて気持ちを切り替えたと思います。この悔しさをすべて夏にぶつけるんだ……と。特に最後の夏を迎える3年生の思いは強かったはずです。ところが夏の甲子園の中止も決定し、それにともなって地区大会までもなくなってしまった。これは絶望としか言いようがなかった気持ちだったと思います。もちろん当事者ではない僕が「気持ちが分かる」なんて簡単には言えません。それでも、少しでも選手たちの気持ちに寄り添い、察してあげたいなと思いました。

 もし僕が球児たちと同じ境遇だったら、この現実をどう受け止めたんだろうなって……。きっと悔しくて、悲しい気持ちになったと思うんですよね。だからこそ、僕は球児たちに何かしら“希望”となるものを用意できないかと。でも、僕ができることと言ったら、メディアを通して「何とかしてあげてほしい」と呼びかけるくらい。とはいえ、甲子園を中止にした高校野球連盟を責めることもしたくないなとも思っていました。だって、高野連の人たちだって大会をやらしてあげたかった気持ちは同じ。だからいろいろと知恵を絞り切って、それでも「選手たちの安全」を最優先に考えた末、まさに断腸の思いで中止というつらく、重い決断を下したんだと思うんです。

 ただ、そこで話が終わるのではなくて、センバツ出場校による交流試合が決定し、さらに次々と各地区による独自大会の開催も発表されていきました。僕は「ああ、この間、大人たちは“しょうがないこと”って時間を過ぎるのを待っていたんじゃなくて、ちゃんとあきらめずに何かしらの形で球児たちの舞台を用意しようって考えてくれていたんだ」って思ったらうれしくて、うれしくて。通常どおりの大会ではないですけど、こうした大人たちの思いは球児たちにも届いたんじゃないかなって。それにプロ野球が国内スポーツの先陣を切って開幕にこぎつけたように、高校野球のこうした取り組みが“withコロナ時代”における学生スポーツ界の新しいモデルケースになったらいいですよね。

特に3年生たちは“最後の夏”で完全燃焼してほしいですね/写真はドラフト候補の明石商高・来田涼斗選手


 さて、3月のセンバツと夏の甲子園が中止となったために、今年の有望な高校生たちの情報が少なく、まだまだ未開拓でもあります。だからこそ、キラリと光る隠れた「原石」を見つける楽しみもあります。僕も今年だけの“レアな高校野球”を見ながら、未来のスター候補生を探してみたいと思っています!!

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