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野球界の裏方仕事人

広島・三浦真治トレーナー 選手に最も近い場所で体力、体調面をサポート 「パフォーマンスの向上、トレーニングの数値、本人たちの効果の実感がつながったとき、頑張ってよかったと思います」

 

プロ野球選手は、何といっても体が資本。その選手の体についてのすべてをサポートするのが、「アスレチック・トレーナー」だ。その存在は、プレーの技術的側面を支えるコーチと並んで選手を支える両輪と言っても過言ではない。広島の近年の好成績も、この体制の充実があってこそ。一軍投手陣を担当する、三浦真治氏に聞いた。
取材・文=藤本泰祐 写真=松村真行

トレーナー部コンディショニング担当◎33歳/勤続8年目


選手の体調管理にかかわるすべてのことを支える


 一般のファンはあまり目にすることができないが、試合前、フィールドの外野部分では投手陣の練習が行われる。その中で、選手やコーチに交じって、ひと回り小さな人影が、せわしなく動き回っているのが目に入る。あるときはストップウオッチでダッシュのタイムを計り、あるときは選手の投げたメディシンボールを受ける役として練習を補助し、ある時は投手コーチと話をしながら、さまざまな投手の動きに目をやってチェックし……。こうして、選手に最も近い場所で、選手の体のケアやコンディショニング、そして試合でのパフォーマンスの向上をサポートするのが、アスレチック・トレーナーだ。

 今回、紹介するのは、広島のトレーナー部でコンディショニング担当を務めている三浦真治さん。チームで一軍に帯同している2人のアスレチック・トレーナーの一人で、現在は基本的に投手陣を担当している。

 その職務は「選手の体調管理にかかわるほぼすべてをサポートすることです」(三浦氏)ということで、ウオーミングアップから、各選手のランニングやウエート・トレーニングなどのメニューを作り、それを遂行していくことと、日々変わっていく選手の体の状態をチェックし、試合でより良いパフォーマンスができるように、ケアを施し、コンディションを上げていくことだ。もちろん、実地のトレーニングやケアのみならず、体重や体組成をチェックして選手と栄養面の話をしたり、若手選手にはそれぞれのトレーニングのやり方や意味合いなどを教えていく教育係的な役割も担う。

 三浦さんがこの仕事を志したのは、アメリカに住んでいた高校時代がきっかけ。当時、サッカー部にいた三浦さんはクラブ活動中に・・・

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舞台裏の仕事人

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